フォーミュラE“Gen3”初の合同テストがスタート。初日トップは新規参戦マセラティのギュンター

 12月13日、2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9開幕に向けた公式プレシーズンテストがスペインのバレンシア・サーキットでスタートした。テストの初日で総合トップタイムを記録したのはシーズン9から新規参戦するマセラティMSGレーシングのマキシミリアン・ギュンターとなっている。

 新型マシンとなる“Gen3”シャシーが導入されるフォーミュラEシーズン9。2023年1月14日に行われる開幕戦メキシコシティE-Prixの開催を控え、現地12月13日からバレンシア・サーキットで開幕前恒例のプレシーズンテストがスタートした。

新たに『VW ID.3』をSTCCへ投入。新興チーム・オートラウンジ・レーシングが3番目の参戦表明

 来季2023年より完全電動化を表明し、新たにBEVシリーズに生まれ変わるSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権に向け、参戦2年目を迎える新興チーム・オートラウンジ・レーシングが3番目のチームとして参戦継続を表明。新たにフォルクスワーゲンの電動化ブランドにおける基軸モデル『ID.3』を投入し、チームオーナーのクリスチャン・スカールを含む3台体制を構築する。

 直近で日本上陸を果たした『ID.4』の兄弟車であり、サイズ的にも直接的に『ゴルフ』の後継とも言えるこのEVモデルは、同VWグループが電動車専用に新開発したMEB(モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス)と呼ばれる新プラットフォームを採用。全長4.2mのCセグメント級ハッチバックは、モーター類をリヤに搭載した後輪駆動モデルとなり、すでに欧州域内で50万台以上の販売実績を誇る。

50歳を迎えたルーベンス・バリチェロ、週末の復活劇で自身2度目の最年長王者に/SCB最終戦

 12月10~11日の週末に開催された2022年SCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”最終戦『スーパーファイナルBRB』は、選手権首位で自身2度目の戴冠に挑んだルーベンス・バリチェロ(フルタイムスポーツ/トヨタ・カローラ)が、下位に沈んだ2度のプラクティスを経て予選で4番手グリッドを奪取し、ギリギリ王座への望みを繋ぐ展開に。

 そしてレース1での3位表彰台獲得やライバルの脱落もあり、レースウイークを通じて復活劇を演じた50歳の大ベテランが、涙、また涙のシリーズチャンピオンを獲得。同時に2020年からシリーズに本格参戦を開始したTOYOTA GAZOO Racingブラジル陣営にとっても、同カテゴリーでの初タイトル獲得となった。

JASモータースポーツ、FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRを発表。2023年にデリバリー開始へ

 12月12日、ホンダのカスタマーレーシングカー製作を手がけるイタリアのJASモータースポーツは、2023年シーズンのデリバリーを目指し、新型のFL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRを発表した。これまでFK2、FK8と二世代に渡って築かれてきた栄光と知見を引き継ぐTCRカテゴリー向け車両となる。

佐藤琢磨、2023年シーズンもインディカーに参戦へ。現時点でチームは未定

 12月12日(月)、ホンダは『2023 モータースポーツ活動計画発表』を行い、2023年シーズンの二輪、四輪のモータースポーツ参戦体制を明らかにした。そのなかでホンダは佐藤琢磨について、2023年も引き続きNTTインディカー・シリーズで戦うことを発表した。

 インディカーで13年目のシーズンを迎えた2022年、琢磨はデイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシングから参戦し、ランキング19位でシーズンを終えた。開幕戦でインディカーでの200戦目という節目を迎えた琢磨だったが、シーズン半ばから不振に陥り、さらには怪我の影響もあって、最終的にシーズン中の最高位は第15戦ゲートウェイでの5位と、2022年は表彰台に乗ることができなかった。

ダムス、2023年シーズンも引き続き岩佐歩夢を起用すると発表「タイトル獲得が目標」/FIA-F2

12月12日、フランスのレーシングチームであるダムスは、2023年シーズンも引き続きホンダ/レッドブル育成の岩佐歩夢を起用することを発表した。

 岩佐は2019年のSRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ)を首席で卒業すると、2020年はフランスF4へ参戦しタイトルを獲得。2021年にレッドブル・ジュニアチームの一員となりFIA F3に参戦し1勝をマークした。

ル・マンに特別参加するNASCARシボレー・カマロが2度目のテストを実施「クルマはまだ赤ん坊だ」

 1984年の創設以来、アメリカが誇る名門チームとして栄光の歴史を積み重ねてきたヘンドリック・モータースポーツ(HMS)は、最高峰NASCARカップシリーズで通算14回のタイトルを獲得。2022年もチャンピオン防衛を期したカイル・ラーソン(シボレー・カマロ)を筆頭に、同2020年王者チェイス・エリオット、ウイリアム・バイロン、アレックス・ボウマンの強力な4台体制でカップ戦に挑んできた。

 そのHMSは先月11月14日より2日間のスケジュールで、バージニア・インターナショナル・スピードウェイ(VIR)を専有し、来季2023年のル・マン24時間参戦に向けた特別枠“ガレージ56”から出場予定のNext-Genベース『シボレー・カマロZL1』の本格テストを実施。その会期を終えた11月16日には『Drones eye view of Hendrick Motorsports’ Campus』と題して、本拠地ファクトリー内を”飛ぶ動画がNASCARの公式チャンネル内にて公開された。

全9戦に拡大の2023年ETRCカレンダーが確定。ポーランドの古都ポズナンにFIA選手権として初上陸

 FIA(国際自動車連盟)年次総会の一環として、イタリアのボローニャで開催されたFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)にて、ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップの2023年カレンダーが正式承認され、ポーランドの新会場を含む全9戦のスケジュールがアナウンスされた。

 終盤は2週連続開催の“バック・トゥ・バック”となった2022年ETRCだが、その前半週に早くも王座が確定し、ノルベルト・キス(レベス・レーシング/MAN)が2014-2015年に続き、2021-2022年の連覇による自身4度目の戴冠を決めた。

ADAC傘下のDTM、2023年カレンダーを発表。『1ドライバー・スプリント』を維持、タイヤはピレリに変更へ

 これまでのプロモーターであったITRよりDTMドイツ・ツーリングカー選手権のブランド権を取得したADACドイツ自動車連盟が、DTMを頂点とした新たなピラミッド構造を明らかにした。また、同時に2023年のDTMシリーズのカレンダーも発表している。

 ADAC GTマスターズ、GT4ドイツ、TCRドイツを運営するADACだが、新たに加わるDTMはこれらのレースの頂点に位置付けられており、1台あたりひとりのドライバーで戦う、スプリントレースフォーマットが維持されることになった。

2023年完全電動化表明のSTCC、マンフレッド・ストール率いるSTARDを公式サプライヤーに指名

 オーストリアに拠点を置く、元WRCドライバーのマンフレッド・ストール率いる技術企業STARD(ストール・アドバンスド・リサーチ・アンド・デベロップメント)は、この2023年より完全電動化を表明し新たにBEVシリーズに生まれ変わるSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権にて、公式バッテリーサプライヤーに指名された。

 独自開発のEVパワートレインを扱ってきた歴史を持つ同社は、ラリークロス競技向けに自社開発した電動キット『REVelution』を搭載した、R5規定ベースの電動マシン『シトロエンC3 ERX』や、驚異の2000PSを達成した電動コンセプトカー『フォード・プロ・エレクトリック・スーパーバン』を2022年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで披露するなど、精力的な活動を続けている。