全9戦に拡大の2023年ETRCカレンダーが確定。ポーランドの古都ポズナンにFIA選手権として初上陸

 FIA(国際自動車連盟)年次総会の一環として、イタリアのボローニャで開催されたFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)にて、ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップの2023年カレンダーが正式承認され、ポーランドの新会場を含む全9戦のスケジュールがアナウンスされた。

 終盤は2週連続開催の“バック・トゥ・バック”となった2022年ETRCだが、その前半週に早くも王座が確定し、ノルベルト・キス(レベス・レーシング/MAN)が2014-2015年に続き、2021-2022年の連覇による自身4度目の戴冠を決めた。

全10戦の2023年カレンダー発表。2019年以来の欧州域外、南ア復活とアジア最終戦を予定/WorldRX

 電動化初年度の最高峰クラス『RX1e』でも“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)が自身5度目のドライバーズタイトル獲得を決めたWorldRX世界ラリークロス選手権は、変革を遂げた2022年シーズンを終え、12月7日付けで来季2023年のカレンダーを発表。象徴的なヨーロッパ各国の会場に加えて、2019年以来となる欧州域外ラウンドの南アフリカと、開催地未定ながらアジアでの最終戦がスケジュールされた。

 来季2023年で、世界選手権化を果たして10年目を迎えるWorldRXは、ひさびさに復活のアフリカ大陸とアジアを歴訪する。発表されたカレンダーには、そうした興味をそそる新たな要素に加え、シリーズを象徴する会場や、このスポーツの伝説的な発祥の地を含む、お馴染みのトラック復活も予定されている。

WECからLMP2が消滅か、FIAとACOが2024年廃止の可能性を示唆。新規定は2026年に先送り

 12月7日、イタリアのボローニャでFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の会合が行われ、新しいLMP2レギュレーションの導入が2026年まで延期されることが発表された。これによりプロ・アマベースの次世代プロトタイプの立ち上げが当初の予定からさらに1年先延ばしされることとなった。

 FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブは、WEC世界耐久選手権での同クラスの廃止を明確にはしていないが、2024年からWECのグリッドに「合理的な調整」が行われ、ハイパーカーとLMGTEに代わる新しいGTカテゴリーとして発表された“LMGT3”クラスが優先されると表明している。

WEC、2023年から新たな予選システムを導入。タイヤウォーマーの禁止に参入時の台数制限も

 WEC世界耐久選手権は、来年2023年シーズンから15分×3セッションからなる、新しい予選システムを導入する。

 12月7日(水)にイタリア・ボローニャで行われたFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)で承認された2023年スポーツレギュレーションの一部として、「予選をより分かりやすく、競技者に充分な走行時間を保証し、タイム計測のための最適条件のウインドウを広げる」ことを目的に変更が確認された。