アルゼンチン随一の”ハコ”使い、アグスティン・カナピノがJHRから電撃的フル参戦/インディカー

 2023年のNTTインディカー・シリーズに向け、イギリス出身の23歳カラム・アイロットの残留を決めているフンコス・ホリンジャー・レーシング(JHR)は、2台体制に拡充するもう1台のシボレー・ダラーラDW12に、アルゼンチン国内で通算15回のツーリングカー王者獲得経験を持つアグスティン・カナピノの起用を発表。現在32歳の“ハコ使い”が、北米最高峰のオープンホイールに電撃的フル参戦を果たす。

 アメリカ出身の実業家ブラッド・ホリンジャーとともに、チームオーナーとして2021年から新体制を敷いたアルゼンチン出身のリカルド・フンコスは、インディカーにひざびさの“チーム・アルゼンティーナ”をテーマとしたエントリーを実現するべく、1997年のCART時代にオール・アメリカン・レーサーズ(AAR)から参戦したファン-マヌエル・ファンジオ2世以来となる、フルタイムのアルゼンチン人ドライバーを誕生させる。

2021年NASCAR王者カイル・ラーソン、アロウ・マクラーレンSPから2024年のインディ500参戦へ

 2023年シーズンに向けパト・オワードとフェリックス・ローゼンクヴィストの残留に加えて、アレクサンダー・ロッシを迎えて強力な布陣を形成したアロウ・マクラーレンSPは、来季2024年のインディアナポリス500マイルレースでも、4台目のラインアップにビッグネームを加えることを発表した。

 NASCARカップシリーズでシボレーのトップチームとして君臨するヘンドリック・モータースポーツ(HMS)に所属し、2021年にはカップ王者にも輝いたカイル・ラーソンを起用し、同じくシボレーエンジンを搭載したダラーラDW12を託すことがアナウンスされた。

スバル、2023年のニュルブルクリンク24時間参戦ドライバーを発表。井口&山内が復帰

 1月13日、千葉県の幕張メッセで開幕した東京オートサロン2023で、スバルとスバルテクニカインターナショナル(STI)は2023年のモータースポーツ活動についての概要を発表した。すでに2022年12月15日に発表されたとおり、2023年もニュルブルクリンク24時間レースに挑む。

2023年よりEVとハイブリッドの導入が正式承認「本格的に持続可能性への道が開ける」/ETRC

 2023年は全9戦へのスケジュール復帰拡大が決まったETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップだが、兼ねてより代替パワートレインとして導入の協議が続けられてきたフル電動EVとハイブリッド・ユニットに関して、技術規則の改訂により2023年から正式承認されることが確定した。

 現在は総重量5.3t、最高出力1100PS超えの13リッター直列6気筒、内燃機関レーシングディーゼルを搭載するETRCの“レーシング・ジャイアント”だが、2021年には100%持続可能な燃料(HVO)が導入されるなど、欧州の物流市場を牽引するチャンピオンシップの責務として、さまざまな施策が取り入れられてきた。

撤退騒動に揺れたリンク&コー・シアン・レーシング、新設のTCRワールドツアーに4台体制での参戦を表明

 2022年WTCR世界ツーリングカー・カップ第7戦を前に、ディフェンディングチャンピオンとしてシーズンを戦いながら「コントロールタイヤに関する安全性の懸念が継続している」として「WTCRプログラムの即時中止」と電撃的な撤退をアナウンスしていたリンク&コー・シアン・レーシングが、WTCR後継として今季2023年より創設されるTCRワールドツアーへの参戦を正式に表明。スウェーデンを拠点とする強豪チームは、ここまでBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)に苦しんできたリンク&コー03 TCRの4台体制で挑むことを明らかにした。

 2022年5月に開催されたドイツ・ニュルブルクリンクでの第2戦に端を発した同問題は、ノルドシュライフェで走行を開始したホンダやリンク&コー陣営を中心に、タイヤの予期せぬパンクや層間剥離のような症状が頻発し、予選までを実施した段階でレース開催自体がキャンセルされる緊急事態となった。

ニッサンFEがシーズン9開幕戦に向け意気込み「力強く速い走りを見せたい」とフェネストラズ

 1月11日、日産自動車は1月14日に第1戦メキシコシティE-Prixを迎える2022/2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の開幕に向けて、ドライバーのノルマン・ナトとサッシャ・フェネストラズのコメントを発表した。

 新世代マシン“Gen3”の導入や、新たにインド・ハイデラバード、南アフリカ・ケープタウン、ブラジル・サンパウロ、アメリカ・ポートランドといった4つの都市が開催地に追加されたフォーミュラEシーズン9。

インディカードライバーのロッシ、マクラーレンのF1チームとインディカーチームの密接さと積極的な関与に注目

 NTTインディカー・シリーズに参戦するアレクサンダー・ロッシは、マクラーレンはインディカーに参戦することで、同シリーズのドライバーたちの才能について深い洞察を得ることができると考えている。

 レース活動の多様化を目指すなかで、マクラーレンは数年前にシュミット・ピーターソン・モータースポーツに関心を持ち、その後2021年11月にチームの過半数株式を取得してチーム名をアロウ・マクラーレンSPとした。マクラーレンがインディカーで存在感を増した結果、パト・オワード、アレックス・パロウ、コルトン・ハータら数名のドライバーがマクラーレンとのF1テスト契約を結んだ。

ファン・パブロ・モントーヤの息子セバスチャンがレッドブル・ジュニア・チームに加入

 元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤの息子であるセバスチャン・モントーヤが、2023年シーズンからレッドブルの育成プログラムであるレッドブル・ジュニア・チームに加入することが明らかとなった。

今季本格参戦の新型『トヨタ・カローラGRS TCR』、最初のドライバーにベルナルド・ラヴァーを起用

 南米大陸でトヨタのモータースポーツ活動を牽引するTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)と、その母体であるトヨタ・アルゼンティーナは、2023年のTCRサウスアメリカ・シリーズに向け、アルゼンチンの人気ツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)で活躍するベルナルド・ラヴァーの起用を発表。また2022年のTCR規定“モデル・オブ・ザ・イヤー”には、世界中で開催されるシリーズ戦で合計76勝を記録し、約8500ポイントを稼ぎ出した『アウディRS3 LMS 2』が2年連続で選出され、同部門連覇を達成すると同時に、初代と合わせて通算3度目の栄冠に輝いている。

昨季年間3勝を挙げたダン・ロイドがクプラ陣営のチームHARDに移籍。3台体制の陣容が確定/BTCC

 2022年BTCCイギリス・ツーリングカー選手権で年間3勝を挙げたダン・ロイドが、今季2023年に向けチームHARDへの移籍を表明。チャンピオンに輝いたトム・イングラムの僚友としてドライブしたブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8・TradePriceCars.comのヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンスから、新たにクプラ・レオンBTCCにスイッチする。

 昨季6月に開催された第4戦オールトンパークにて、高速域での大クラッシュにより肺へのダメージを負いながら、続く第5戦で復活の連勝劇を達成した30歳のロイドは、シーズン終盤には参戦資金の枯渇による欠場の危機にさらされながらも、最終的にフルシーズンを戦い年間3勝を記録する印象的な活躍を演じた。