TONE RT SYNCEDGE4413 BMWが1月14日(土)に東京オートサロン、LOCK(TONE)ブースで全日本ロードレース選手権における2023年チーム体制を発表した。
全日本ロードには、引き続きJSB1000クラスとST1000クラスに、それぞれ1台ずつフルエントリー。JSB1000には、エースライダーである星野知也が継続。ST1000クラスには、新しく20歳の綿貫舞空が加わった。
また、チームとしては、昨年10年目で念願だったFIM世界耐久選手権(EWC)ボルドール24時間に初参戦。途中、マシントラブルはあったものの完走を果たした。今年は、新たな10年を見据え、ボルドールに再び挑戦。また、鈴鹿8耐ではSSTクラス優勝を目指す。マシンはもちろんBMW M1000RRにダンロップタイヤのパッケージとなる。
「今シーズンもTONE RT SYNCEDGE4413 BMWからJSB1000クラスに参戦出来る事となり、TONE様を始めとする多くのスポンサー様に感謝申し上げます。昨年は鈴鹿8耐の決勝を走ることができないなど、怪我に苦しめられたシーズンになってしまいました」とエースライダーの“ホッシー”こと星野。
「昨年は開幕戦の7位が最高位でしたが、今年は身体も万全ですし、しっかりトレーニングして優勝を目指していきたいです。チームに新規加入した綿貫選手には、自分が培ったノウハウを継承し全力でバックアップしていきます」
そして昨年まで全日本ロードST600を走っていた綿貫は初めてST1000クラスを走ることになる。「1000ccは、1度だけ岡山国際サーキットでヤマハYZF-R1を30分ほど走らせたのみですが、バイクの速さはトップレベルのポテンシャルがあるので、いち早く車両を自分のものにして結果を残したいと思います。また鈴鹿8耐やボルドール24時間耐久にも初挑戦させていただけるように、継続的なスピードやメンタル面も強化していきたいと思っています」と初々しく語っていた。
チームを牽引するチーフメカニックの高村嘉寿氏は「昨年、ボルドール24時間という節目となるレースに参戦できた事により、様々な事が大きく変わりました。2023年は若いライダーの加入、もう一度ボルドールへ参戦、チームを発足して10年でここまでこれました。全てのこれからにワクワクしています」とコメント。
「こうして活動できるのは、応援していただいている皆様のおかげです。メカニックとしても、まだまだ成長できる事がたくさんあると確信しています。そして、チームもまだまだ育っていくと思いますので、今年の私たちの活動にご注目いただき、応援をよろしくお願いいたします」
昨年の鈴鹿8耐の事前合同テストでは、ボルドール用の車体を用意しつつ、鈴鹿8耐のマシンもスタッフ全員で睡眠時間を削りながら同時進行で仕上げていた。4台のM1000RRがピットに並ぶ様は、なかなか見られるものではなかった。そんな超ハードスケジュールをこなして鈴鹿8耐をこなし、そしてボルドール24時間にも初挑戦を果たした。
山下祐監督は「星野と高村と私の3人で立ち上げたチームも11年目を迎えました。昨年までの10年をひとつの区切りとして新たな10年を創る最初の年となります。これまで得た経験とノウハウを次の世代につないでいくために、今年は、チーム史上過去最年少となる20歳の綿貫選手を迎え入れました。彼をしっかり育てて次につながるようにチーム一丸となって活動していきます」と語った。
新たな10年に向かって動き出したTONE RT SYNCEDGE4413 BMWがプライベーターの可能性を広げてくれそうだ。