ニキータ・マゼピン、2月にアジアン・ル・マン・シリーズに出場へ。99レーシングからLMP2クラスに参戦

 元F1ドライバーのニキータ・マゼピンは、来月ドバイで開催されるアジアン・ル・マン・シリーズの新シーズン開幕戦において、ふたたびレーシングマシンのステアリングを握ることになる。

 23歳でロシア出身のマゼピンは、GP3とFIA F2を経て2021年にハースでF1のシートを獲得したが、これは彼の父親の会社『ウラルカリ』社とチームとのスポンサー契約のおかげでもあった。しかしロシアがウクライナに侵攻したことから、すぐにFIAはロシア国籍のすべてのドライバーと企業に対し制裁措置を取った。ハースは昨年の初めにマゼピンを放出し、代わりにケビン・マグヌッセンを起用。ハースとウラルカリ社とのタイトルスポンサー契約も解除された。

【新シーズンF1読本(後編)】正念場を迎える角田裕毅。真のマニュファクチャラー参入への期待と史上最多開催の課題

 2023年F1始動が近づきつつあるなか、ベテランモータースポーツジャーナリスト、ピーター・ナイガード氏が、来るシーズンに注目する10の項目を挙げた。前編「フェラーリに黄金期以来のフランス人代表。アロンソのハネムーン時代の限界点とハミルトンの去就」 に続く後編では「重要な一年を迎える角田裕毅」「時間切れが迫るウイリアムズ」「新ラスベガスGPのビジネスプラン」「新たなマニュファクチャラー参入への期待」「史上最多開催数のシーズン」について紹介する。

アウディ、2026年のF1参戦に向けてザウバー・グループの少数株式を取得

 1月30日、ザウバー・グループは、アウディがザウバーの少数株式を取得したことを発表した。

 2022年8月、アウディはパワーユニット(PU)の規則が一新される2026年より、PUマニュファクチャラーとしてF1に参戦することを発表した。10月には、F1プロジェクトの戦略的パートナーとしてザウバーとファクトリーチーム契約を結び、株式を取得する計画であることも明らかになった。なおザウバーは現在アルファロメオとスポンサー契約を結んでいるが、この契約は2023年末で終了となる。

次世代のレースディレクターを育成するプログラムが発足。F1レースディレクターのニールス・ヴィティヒが責任者に

 F1レースディレクターのニールス・ヴィティヒは、2023年も引き続きグランプリでレースディレクターを務めるが、次世代のレースディレクターを育成するためのプログラム推進の責任者も務める予定だ。

 ヴィティヒは、2021年のシーズン最終戦アブダビGPを巡る論争を受けて職務を退いたマイケル・マシの後を引き継いで、エドゥアルド・フレイタスと共にレースディレクターに就任した。当初の計画では、ヴィティヒはエドゥアルド・フレイタスと交代でレースディレクターを務めることになっていた。このポジションの責任は、ひとりの人物が対処するには大きすぎるものになったと考えられたためだ。

「実はミックをマシンに乗せたかった」アルファタウリF1代表トストが語るガスリーの後任探し

 アルファタウリF1のフランツ・トスト代表は、「政治的な理由」による妨げがなければ、ピエール・ガスリーの後任としてミック・シューマッハーと契約していた可能性があったことを明かした。

 2022年シーズン限りでハースを離脱したシューマッハーは、他チームのレギュラーシートを得ることができず、2023年はメルセデスのリザーブドライバーとして過ごすことになった。しかし、もし条件が揃っていれば、彼はアルファタウリで角田裕毅のチームメイトになっていた可能性もあったようだ。

アルピーヌF1、2023年型『A523』をファイアアップ、ルノーのエンジンサウンドを公開

 アルピーヌF1チームが、2023年型マシン『A523』の始動を行い、ルノーのエンジンサウンドを公開した。

 2022年、アルピーヌは、マクラーレンとの戦いを制し、コンストラクターズ選手権4位を獲得した。アルピーヌへのチーム名変更から3年目となる2023年には、エステバン・オコンのチームメイトとしてピエール・ガスリーが加入し、オールフランス体制で、ビッグ3チームへと挑んでいく。

アルファロメオF1チームが新タイトルスポンサー『ステーク』と契約、名称変更へ。オーレンはアルファタウリをサポート

 アルファロメオF1チームは、2023年に向けて、世界有数のエンターテインメントおよびライフスタイルブランド『ステーク』と新たなタイトルパートナーシップ契約を結んだことを発表した。チームの名称は『アルファロメオF1チーム・ステーク』に変更される。なお、昨年までタイトルパートナーを務めたPKNオーレンは、スクーデリア・アルファタウリのプリンシパルパートナーになる。

フェラーリF1新代表バスールの人物像:数々の実績を上げてきた生粋のレース屋。優れたチーム運営能力で成功をもたらすか

 スクーデリア・フェラーリのチーム代表に、昨年までアルファロメオF1代表を務めていたフレデリック・バスールが就任した。フェラーリ黄金時代を築いたジャン・トッドに続く、フランス人ボスとなる。バスールとは、いったい何者なのだろう。

「モータースポーツ以外、能はないよ。たとえばレストランを開くのは、無理だろうね」と、バスールは愉快そうに語る。

 だがフォーミュラ・ルノー、F3ユーロシリーズ、GP2、F2、GP3など、参戦したシングルシーターにおけるすべてのカテゴリーで、バスールは複数のタイトル獲得を達成してきた。その意味では、三ツ星のシェフ級の実績だ。

マクラーレンF1、メルセデスPU搭載の2023年型ニューマシンを初始動。新代表&ピアストリらが立ち会う

 マクラーレンF1チームが、2023年型マシンを初始動、1月26日、その様子を示す動画を公開した。

 チームは、本拠マクラーレン・テクノロジー・センターにおいて、メルセデスPUを搭載する2023年型F1マシンの初始動を行い、CEOザク・ブラウン、新チーム代表アンドレア・ステラ、今年チームからF1デビューを果たすオスカー・ピアストリ他、多数のチームメンバーがその瞬間に立ち会った。

フェラーリF1の“ウェイクアップ・テスト”最終日にルクレールがSF21で走行。新代表バスールも登場

 スクーデリア・フェラーリのフィオラノでのプライベートテストが1月26日、3日目最終日を迎え、レースドライバーのシャルル・ルクレールが登場、2021年型SF21のステアリングを握った。この日は、新チーム代表フレデリック・バスールもサーキットを訪れ、テストの様子を見守った。