レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1にタイヤ戦争がないことから、ピレリはタイヤ開発のなかでも特にウエットタイヤについて非常に保守的なアプローチを取っていると述べている。
2011年、ピレリはブリヂストンの後を継いでF1の独占タイヤサプライヤーとなった。FIAがF1のために1社のサプライヤーに絞ることを決めた背景には、長年にわたる自由競争の結果コストが急速に上がり、マニュファクチャラー間の機能差が広がったことがある。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1にタイヤ戦争がないことから、ピレリはタイヤ開発のなかでも特にウエットタイヤについて非常に保守的なアプローチを取っていると述べている。
2011年、ピレリはブリヂストンの後を継いでF1の独占タイヤサプライヤーとなった。FIAがF1のために1社のサプライヤーに絞ることを決めた背景には、長年にわたる自由競争の結果コストが急速に上がり、マニュファクチャラー間の機能差が広がったことがある。
海外レーシングチームの歴史とバックグラウンドをお届けする不定期連載『海外レーシングチーム解体新書』。第3回は前回に引き続き、F1直下のフォーミュラシリーズ『FIA F2』からお届けする。今回登場するのは2020年代からFIA F2に参戦するハイテックGP、ファン・アメルスフォールト・レーシング(VAR)の2チームだ。FIA F2の新興勢力に数えられる彼らもまた、複雑な歴史を辿ってきた。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の圧勝に終わった2022年のF1。そこで生まれた“数字”についてのアレコレを全3回予定で考えてみたい。記録という枠だけにとらわれず、数字で考えられる部分を探っていこうという趣向だが、やはり数字の代表格は記録である。まず第1回はフェルスタッペンが樹立した年間最多勝記録に関する数字について、掘り進めていく。
マックス・フェルスタッペンはバーチャル・ル・マン24時間レースの主催者に対して「お笑いぐさ」という厳しい言葉を使わざるを得なかった。度重なる技術的不具合により、首位に立っていたレースからのリタイアを余儀なくされたのだ。
フェルスタッペンは『チーム・レッドライン』の一員として、仲間のシムレーサーであるジェフリー・リートフェルト、ルーク・ブラウニング、ディオゴ・ピントとともにエントリーしていた。スタート時点で首位に立ち、そのままレースをリードしていたが、早朝、接続の不具合に見舞われた。接続が回復するまでに、フェルスタッペンの順位は17位まで下がってしまっていた。そこに不運が重なり、90分後にまたしても技術的不具合が起きてしまったのだ。
レッドブルにとって、2022年はチーム史上最高のシーズンとなった。
まずマックス・フェルスタッペンがドライバーズ選手権2連覇を達成。チームもコンストラクターズ選手権を制し、2冠に輝いた。レッドブルが2冠を独占するのは、2013年以来9年ぶり。F1が2014年にハイブリッド時代に入ってから初めてのことだ。2021年にコンストラクターズ選手権を取り逃がしたレッドブルにとって、この2冠はメルセデス時代に完全に終止符を打つことになったという意味で大きな価値がある。
レッドブル・レーシングが2021年にF1レギュレーションで定められている支出額の上限を超過したことでペナルティを受けることが決まっているが、2023年に空力テストにおいて制限を科されることについて、チーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイは、コース上のパフォーマンスに影響するとして懸念を示した。
レッドブルは多額の罰金を科されただけでなく、2023年には風洞とCFD(数値流体力学)における開発時間を10パーセント減らされることになった。
2022年にF1ダブルタイトルを獲得したレッドブル・レーシングは、12月10日、ファクトリーが位置するミルトン・キーンズでデモランイベントを実施、ファンの前で2022年チャンピオンのマックス・フェルスタッペンとドライバーズランキング3位のセルジオ・ペレスが走行を行った。
2022年FIA授賞式において、F1コンストラクターズタイトルを獲得したレッドブル・レーシングを代表して出席したチーム代表クリスチャン・ホーナーとFIA会長モハメド・ビン・スライエムが、バジェットキャップ違反やF1レギュレーションの不備に触れ、気まずい雰囲気が流れた。
12月9日にイタリア・ボローニャで実施された授賞式において、ビン・スライエムFIA会長は、ホーナーにトロフィーを手渡す際、「クリスチャン、このカップはコストキャップとは関係ないからね。これはFIAからだ。君たちのコスト上限額から差し引くつもりはない」と述べた。レッドブルは、2021年にレギュレーションで定められた予算上限額を超えた額を使ったことが明らかになり、今年10月にペナルティを受けることが決定した。
レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、2023年にチームの最大のライバルになるのは、フェラーリよりもメルセデスであると予想している。
8年間にわたりF1コンストラクターズタイトルを獲得し続けたメルセデスだが、F1新レギュレーションが導入された2022年、新世代マシンの開発に躓き、低迷。7度のF1王者ルイス・ハミルトンは、F1キャリアで初めて勝利のないシーズンを過ごすことになった。