レッドブルにとって、2022年はチーム史上最高のシーズンとなった。
まずマックス・フェルスタッペンがドライバーズ選手権2連覇を達成。チームもコンストラクターズ選手権を制し、2冠に輝いた。レッドブルが2冠を独占するのは、2013年以来9年ぶり。F1が2014年にハイブリッド時代に入ってから初めてのことだ。2021年にコンストラクターズ選手権を取り逃がしたレッドブルにとって、この2冠はメルセデス時代に完全に終止符を打つことになったという意味で大きな価値がある。
レッドブルにとって、2022年はチーム史上最高のシーズンとなった。
まずマックス・フェルスタッペンがドライバーズ選手権2連覇を達成。チームもコンストラクターズ選手権を制し、2冠に輝いた。レッドブルが2冠を独占するのは、2013年以来9年ぶり。F1が2014年にハイブリッド時代に入ってから初めてのことだ。2021年にコンストラクターズ選手権を取り逃がしたレッドブルにとって、この2冠はメルセデス時代に完全に終止符を打つことになったという意味で大きな価値がある。
『Sky F1』の解説者たちによると、2022年F1第21戦ブラジルGP後のマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスの間の摩擦は、レッドブルに永続的な影響を及ぼすだろうということだ。
フェルスタッペンが、ポジションをペレスに戻すように指示するチームオーダーに従わなかったため、ペレスはそれをよしとせず、チーム代表のクリスチャン・ホーナーはレース後すぐに緊急会議を開くことを余儀なくされた。ホーナーは双方のドライバーに、このような状況に折り合いをつけるよう強いた。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、2023年にダニエル・リカルドがリザーブドライバーとして待機するのは、限られた数のレースであることを認めた。
マクラーレンを去るリカルドはレッドブルとリザーブドライバー契約を結んだが、ホーナーは例外的な事情がない限り、リカルドをレースシートに昇格させる計画はないことを明確にした。必要に応じてレッドブルのジュニアドライバーであるリアム・ローソンが、チームの第一の代役要員になるのだ。しかしながらローソンは、2023年は日本で全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦することになっており、そのうちの3戦がF1のエミリア・ロマーニャGP(イモラ)、カナダGP(モントリオール)、メキシコGP(メキシコシティ)と日程が重なっている。
レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルの成功へのセルジオ・ペレスの貢献を高く評価しているが、マシンのポテンシャルを最大に、もしくはそれ以上に引き出すことにかけては、ペレスはマックス・フェルスタッペンにおよばないという。
2022年、レッドブルは記録破りの1年を過ごした。このシーズン中にチームはF1の22戦中17戦で勝利を飾ったのだ。それでもメルボルンでの第3戦で2回目のリタイアを喫したフェルスタッペンは動揺し、フェラーリのシャルル・ルクレールとのタイトル争いは事実上すでに終わってしまったと確信していた。
レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイは、2014年にエンジンの規定が変更された時のことを振り返り、「あれはリセットだった」と語った。
レッドブルとセバスチャン・ベッテルは、2010年から2013年までF1を席巻した。ベッテルは4年連続で世界タイトルを獲得し、チームも同じく4年連続でコンストラクターズタイトルを手にした。この4年の間に他のチームが優勝できたのは、ほんの一握りのレースだけだった。
レッドブルは2011年のチャンピオンマシンであるRB7を2月にオーストラリアに送り出す。2月のバサースト12時間レースの週末に、マウント・パノラマでデモランを行う予定だ。このマシンのショーランを誰が行うのかについて、レッドブルはまだ明らかにしていない。
デイビッド・クルサードは古巣のレッドブルのためによくデモランを行っているが、地元のファンは、すぐにも対応できるであろうレッドブルのリザーブドライバーのダニエル・リカルドが、オーストラリアの象徴的なレーストラックでのデモランを託されることを望んでいるに違いない。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、いつもチームメイトに遅れをとっているF1ドライバーは、「おとぎ話」の世界に生きるのではなく、ナンバー2ドライバーとしての立場を受け入れなければいけないと述べている。
2016年にフェルスタッペンがレッドブルに昇格して以降、レッドブルにおける彼のリーダーシップが脅かされたことは一度もない。ダニエル・リカルドから、ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボンに至るまで、フェルスタッペンのチームメイトは彼の圧倒的ポジションに挑むことはできず、来ては去っていった。
レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、2026年以降のパワーユニット(PU)プランについて近いうちに決定する予定であると語った。2026年からF1には新世代パワーユニットが導入される予定となっており、レッドブルは、自社のパワーユニット部門レッドブル・パワートレインズ(RBPT)での参戦を登録している。一方、現在レッドブル・パワートレインズに技術支援を行っているホンダ・レーシング(HRC)も、マニュファクチャラーとしての登録を行った。
モータースポーツだけでなく、クルマの最新技術から環境問題までワールドワイドに取材を重ねる自動車ジャーナリスト、大谷達也氏。本コラムでは、さまざまな現場をその目で見てきたからこそ語れる大谷氏の本音トークで、国内外のモータースポーツ界の課題を浮き彫りにしていきます。今回は、レッドブルとホンダの現在の関係、そしてホンダF1事業の未来予想図について考察します。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2022年シーズンにグラウンドエフェクトマシンを操って市街地コースを走ったことは、これまでF1マシンをドライブしてきたなかで最悪の体験だったという。
2022年シーズンはF1のテクニカルレギュレーションに大幅な変更があり、グラウンドエフェクトを設計思想の中心に据えた新世代のマシンが登場した。主なダウンフォースを、フロントやリヤのウイングよりも、フロアやアンダーボディによって発生させるマシンだ。