メルセデスとマクラーレンは2023年もF1リザーブドライバーを共有。シューマッハーが両チームをサポート

 メルセデス、はふたたび公式リザーブドライバーをエンジンカスタマーのマクラーレンと共有することになる。ミック・シューマッハーが、2023年シーズンにランド・ノリスと、ルーキーのオスカー・ピアストリのバックアップになるのだ。

 シューマッハーはハースで2年を過ごした後、2023年のレースシートを失ったが、その後メルセデスと契約した。23歳のシューマッハーは、メルセデスの公式リザーブドライバーとして2023年のすべてのグランプリに同行するが、ブラックリーにあるファクトリーでシミュレーターを使用した開発作業も行う予定だ。

「実はミックをマシンに乗せたかった」アルファタウリF1代表トストが語るガスリーの後任探し

 アルファタウリF1のフランツ・トスト代表は、「政治的な理由」による妨げがなければ、ピエール・ガスリーの後任としてミック・シューマッハーと契約していた可能性があったことを明かした。

 2022年シーズン限りでハースを離脱したシューマッハーは、他チームのレギュラーシートを得ることができず、2023年はメルセデスのリザーブドライバーとして過ごすことになった。しかし、もし条件が揃っていれば、彼はアルファタウリで角田裕毅のチームメイトになっていた可能性もあったようだ。

メルセデスF1加入のミック・シューマッハーが喜びを語る。父ミハエルが在籍したチームへの思いも

 メルセデスF1は、2023年シーズンからチームに加入するミック・シューマッハーの移籍後初インタビューの模様を公式YouTubeチャンネルで公開した。

 ミック・シューマッハーはF1デビュー以来2年を過ごしたハースを離れ、来シーズンはメルセデスのリザーブドライバーに就任することになった。心機一転、メルセデスのウェアに身を包んだミックはファクトリーでのインタビューに応え、まずこのチームに加入した喜びを語った。

2023年F1新車発表スケジュール:復活を目指すメルセデス、新型マシン『W14』を2月15日に発表へ

 メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームは、2023年シーズンを戦うマシン『W14 E PERFORMANCE』を2月15日(水)に発表すると明らかにした。

 2014年から2021年までコンストラクターズ選手権を8連覇したメルセデスは、新しい技術規則が導入された2022年シーズンも大きな期待を背負っていた。ところがメルセデスはシーズン序盤からマシンが上下動するポーパシングに悩まされ、レッドブルやフェラーリに後れをとった。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第17回後編】“復活の1年目”は目標達成も「もうちょっとやれた」過渡期ならではの苦労も

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。今年はチームにとって“復活の1年目”となったシーズンだったが、見事にハースはシーズン開幕前に立てた目標を達成し、コンストラクターズ選手権を8位で終えた。しかし小松エンジニアは、「クルマの実力とは合っていない成績」と物足りなさを感じたと言う。開幕戦での5位入賞や、ブラジルでのポールポジション獲得など、随所で光るパフォーマンスを発揮したチームとしては、やはりもう少し上の順位が見えていたようだが、その一方でまだまだ過渡期にあるチームならではの苦労経験した。そんな2022年シーズンを小松エンジニアが振り返ります。

ベッテルとシューマッハー、2023年のレース・オブ・チャンピオンズで再びタッグ結成。チーム・ドイツでタイトルを狙う

 セバスチャン・ベッテルとミック・シューマッハーは、2023年1月にスウェーデンのピテ・ハブスバッドの雪と氷の上で開催されるレース・オブ・チャンピオンズ(ROC)でふたたびチームメイトとなる。

 ベッテルとシューマッハーはROCの個人戦に出場するが、ROCネイションズカップではチーム・ドイツを代表する。同大会でふたりがチームとなるのは3回目のことだ。

フェラーリF1、ミック・シューマッハーとの契約終了を発表。メルセデスへと旅立つミックの活躍を祈る

 12月15日、メルセデスF1チームがミック・シューマッハーを2023年のリザーブドライバーに起用することを発表した直後、シューマッハーとドライバーアカデミー契約を結んでいたフェラーリが、この契約を延長しないことで合意したことを明らかにした。

 シューマッハーは2019年にフェラーリの若手ドライバー育成プログラム、フェラーリ・ドライバー・アカデミーの一員になり、FIA F2に2シーズン参戦、2020年にはタイトルを獲得した。2021年にハースからF1デビューを飾り、今年2年目のシーズンを送ったシューマッハーだが、ハースとの契約を延長することができず、2022年末でF1レギュラーシートを失った。

シューマッハー、ハースF1オーナーの考えを受け入れるも「若手が慣れるには少なくとも3年かかる」という意見に同意

 ミック・シューマッハーは、モータースポーツのジュニアシリーズでは通常2シーズン目に大きな飛躍を見せていたが、2022年のF1においてはそうはならなかった。FIA F3でもF2でも、シューマッハーの成長には同様の傾向があった。彼は1シーズン目にカテゴリーの特性を把握し、2シーズン目には学んだことと洗練したスキルを発揮して大きな結果を出していた。

 しかしF1直下のカテゴリーでは、1年ごとに技術面で発展が見られることはほとんどなかった。だがF1では事情が違う。F1ではマシンは年ごとに大きく進化し得る。ハースF1チームもF1の新レギュレーションの下で、新世代マシンに移行したことは言うまでもない。