12月9日、全日本ロードレース選手権とFIM世界耐久選手権(EWC)に参戦してきたTONE RT SYNCEDGE4413 BMWは、2022年にEWC第4戦ボルドール24時間耐久ロードレースに参戦したことから『ボルドール参戦報告会&シーズンエンドパーティ』を神奈川県横浜市で催し、動画やトークを通してレースでの秘話を紹介した。
TONE RT SYNCEDGE4413 BMWは、全日本ロードに参戦しているが、EWCにおいても輝かしい成績を残している。はじめは他の全日本チームと同様に鈴鹿8耐に出場していたが、2019年にSST(スーパーストック)クラスで優勝を果たす。翌2019-2020シーズン第2戦セパン8耐では、SSTクラスで最上位グリッドから、SSTクラス3位を獲得して表彰台に上がった。
2020年と2021年は新型コロナウイルスの影響で鈴鹿8耐が中止、参加を予定していたボルドール24時間も見送ることになった。しかし、2022年は鈴鹿8耐でスーパーストッククラスで3位に入り、いよいよ最終戦となるボルドール24時間に向かった。
ボルドール24時間では、星野知也、石塚健、中冨伸一の3人で戦い、マシンにトラブルも抱えて28位となったが、27回のピットで611ラップを周回して完走を果たした。
パーティでは、そのボルドールの参戦を報告。フランスへの出発から現地での準備、レースの模様などを来場したスポンサー関係者や全日本ロードチーム関係者、参加を希望したファンなど約80名に向けて約45分間の動画を上映。チームが撮影した映像であるため、中継では映らないピット内や作業風景を見ることができた。
チームはYouTubeで『TONE RT SYNCEDGE4413 BMW YouTube Channel』を開設しており、12月19日にその動画『TONE RT SYNCEDGE4413 BMW ボルドール24H 参戦ドキュメンタリー 2022』(https://www.youtube.com/watch?v=wLGerzgum4w)を公開したため、是非視聴してほしい。
また、ステージでは、ライダーの星野、石塚、中冨とともに、チーム代表でありチーフメカニックを務める高村嘉寿氏、山下祐監督が、日本のレースや同じEWCではあるが鈴鹿8耐では見られない光景や感動を伝えた。
さらに、2023年もボルドール24時間に参戦することを目標に、EWCフル参戦出来るチームを夢見て活動していくと語った。
会場にはボルドール24時間で完走したマシンを展示。まだ、バラしていない状態だというBMW M1000RRには汚れもあり、壮絶な戦いが行われたことが伺えた。
チームは『その向こうへ』をコンセプトとしており、星野の「俺たちが24時間レースに参戦するというのは夢がある」という一言、「やっていないことをだらないと価値がない」という高村の夢などが相まって始まった日本からの挑戦。プライベートチームで戦い抜いたこと、トラブルが起きてもチェッカーを受けるまで全力で戦ったTONE RT SYNCEDGE4413 BMWによる2023年の挑戦も楽しみだ。