昨年、桜井ホンダを離れ、カワサキに乗ることを公表していた濱原颯道。その去就が注目されていたが、この度、新体制が明らかになった。チームは京都にベースを置いているFineTechnicalRacing(ファインテクニカルレーシング)。昨年から全日本ロードレース選手権ST1000クラスにフル参戦を開始。松本隆征がシリーズランキング17位となっている。2023年シーズンは、濱原が加入し、松本との2台体制でST1000クラスにカワサキZX-10RRを駆り挑むことになる。
「2022年シーズンをもち5年間走らせていただいた桜井ホンダさんを卒業することが決まったときに、今まで乗ったことのないカワサキを走らせてみたかったので、知り合いに相談したところFineTechnicalRacingさんを紹介していただきました」と濱原。
「プロライダーとして走りたいという希望も快く受け入れてくださり、山本代表を始めチームの皆さんに感謝しています。津田(拓也)選手みたいにマンパワーがあればトップチームになれると思いますし、自分が引っ張っていけるようにしたいですね」
チームを率いる山本和正代表は「JSB1000クラスのトップライダーとして活躍している濱原選手をチームに迎えられたことを、うれしく思います」と以下のように語った。
「ファインテクニカルレーシングは、昨シーズンから全日本ロードST1000クラスにフル参戦を開始いたしました。地方選手権では3台体制のときもありましたが、やはり全日本というステージでチームとして戦っていきたい思いも強く、ライダーもクルーも成長しながらの全日本1年目でありました。チーム内全体の理解と協力と責務が個々に強固となり、新しいシーズンを迎える事ができます。ライダーは昨年に引き続き松本と、新たに加わる濱原との2台体制にてST1000クラスを、塚本監督及び清原顧問を始めチーム全員で飛躍を目指して戦って参ります」と意気込む。山本代表もレーシングライダーとして地方選手権を走っており、鈴鹿8耐参戦を目指している。
FineTechnicalRacingは2017年に設立され、岡山や鈴鹿の地方選手権に参戦。昨年の全日本ロード進出に合わせて塚本昭一氏が監督に、清原明彦氏が顧問としてカワサキのレジェンドライダーがふたりもチームに加わっている。
濱原は「カワサキをよくご存じのふたりが近くにいてくださるのは、すごく心強いですし安心ですね。初めてのST1000クラス、初めてのカワサキ、そして初めてのチームと新しい環境になりますが、昔から応援してくださっている方も引き続き力になってくれますし、優勝を目指していきます」とコメントした。
2023年シーズンは、さらなる激戦が予想されるST1000クラス。濱原の加わったFineTechnicalRacingが台風の目になりそうだ。