IMSAのジョン・ドゥーナン代表は、ウェザーテック・スポーツカー選手権2023年シーズンのオープニングである1月のデイトナ24時間レースが“定員オーバー”となっている状況を認め、約10年ぶりにリザーブリストを活用することを確認した。
ドゥーナンによると、LMDhプロトタイプの新時代を開くGTPクラスのデビューレースとなるIMSA開幕戦は、延べ70を超えるエントリー台数を記録。このため選考委員会が61台のグリッドを形成する予定であることを明らかにした。
デイトナ24時間が定員以上のエントリーを集めたのは、現行の北米スポーツカーシリーズが立ち上げられた2014年以降、初めてのことだ。
「それほど多くの関心があるということは、このスポーツにとって素晴らしいステートメントだ」とドゥーナンはSportscar365に語った。
「カスタマーカープログラムを持つOEMにとっても、これだけ多くの人が参戦を希望しているということは素晴らしいことだと思う。これはポジティブなことだ」
「もちろん課題もある。ガレージとピットレーンにそれほど多くの人たちを収容することができない点だ」
「我々は2022年に61台が参加可能であることを示したが、過度にタイトな場所に案内することがないよう、人々の経験に非常に敏感になっている。昨年と同じことができるかどうか、それが目標だ」。
一方ドゥーナンは、その選考方法について次のように述べた。
「ウェザーテック・スポーツカー選手権のフルシーズンエントリーや、IMSAミシュラン・エンデュランスカップのフルシーズンエントリーを見ることになる」と彼は説明した。
「そしてIMSAに長年在籍している人たち、メーカーと現在および将来にわたって関係がある人たち、その他多くの要素を考慮している」
「(2022年最終戦の)プチ・ル・マン以降、スタッフとして少なくとも週に1回、おそらく週に2回はミーティングを行い、この件について話し合ってきた」
「残念なのはリザーブリストが存在することだ」と、IMSA代表就任以前はマツダ・モータースポーツで指揮を執っていたドゥーナン。
「私は以前チーム側にいたので実際にプログラムを実行するために、パートナー、クルマ、チームメンバーを集めるのに何が必要なのかを知っている」
「リザーブリストに載る人たちがいることは残念であり、私は彼らに心から同情する。だが、我々は理論的根拠に基づいて最善の決断を下すつもりだ」
ドゥーナンによると、エントリー状況は「数日中」にチームに通知され、クリスマス前にエントリーリストが発表される予定だという。
■デイトナの予選レースが廃止に
その2023年開幕戦デイトナ24時間に向けては、2021年に始まった予選レースが廃止され従来のフォーマットに戻ることが確認された。
2021年に初めて実施された予選レースは、本戦の1週間前に実施される公式テスト“ロア・ビフォア・ロレックス24”の日曜日に設定され、100分間で争われるレースの結果に応じて予選ポイントを付与するとともに、翌週末に行われる24時間レースのスターティンググリッドを決定していた。
IMSAはこのスプリントレースを廃止する理由を明らかにしていない。
来年1月に行われる2023年大会では、これに代わって通常のフォーマットによる予選が“ロア”の最終日である1月22日(日)に実施される予定だ。本戦となる第61回ロレックス24・アット・デイトナ(デイトナ24時間レース)は1月28~29日に決勝レースが行われる。