アルピーヌF1のフランス人コンビを危惧するグロージャン。オコンとガスリー、チームすべての協調を願う

 元F1ドライバーのロマン・グロージャンは、アルピーヌF1の新ドライバーコンビが良好な関係を築くことを願いつつ、「エゴの戦い」になることを危惧している。

 10チーム中6チームが新たなドライバーラインナップで迎える2023年シーズンにおいて、最もその動向が注目されているのがアルピーヌのふたりだ。アルファタウリからピエール・ガスリーを迎え、エステバン・オコンとの強力なオールフランス体制を築いた同チームだが、このコンビには不安要素がある。ふたりはカート時代からの幼馴染でありながら、一時は関係が冷え込んでいたことが知られている。

ガスリー、古巣アルファタウリF1の復調を確信「人材も体制も整っている。中団上位で戦えない理由は思いつかない」

 ピエール・ガスリーはアルピーヌで新たな役割を担うことになったとしても、彼は古巣のアルファタウリには今も明るい将来があると考えている。

 アルファタウリに在籍していたガスリーは、2020年のイタリアGPで初めてのF1優勝を飾った。翌2021年シーズンは、コンストラクターズ選手権を6位でフィニッシュし、ガスリー自身はドライバーズ選手権を9位で終えた。

【動画】アルファタウリF1、ホンダレーシングサンクスデーに参加した角田裕毅とガスリーの密着動画を公開

 オンラインおよび鈴鹿サーキットでの開催を経て、3年ぶりにモビリティリゾートもてぎで開催された『ホンダレーシングサンクスデー2022』。このシーズンオフ恒例イベントに参加した角田裕毅とピエール・ガスリーの姿をアルファタウリF1のカメラが追っていた。

 動画は角田がアルファタウリのスタッフを引き連れて日本を案内する前半と、サンクスデーの模様を収めた後半の2部構成。リラックスした表情で日本への帰省を楽しむ角田に、マルク・マルケスをはじめとする二輪ライダーと四輪ドライバーの豪華な面々とふたりが交流を深める姿など、見ごたえ十分の内容となっている。

アルファタウリF1の2022年不振原因は「重量オーバー」が原因とガスリー。対応の遅れも影響

 ピエール・ガスリーは、2022年シーズンにアルファタウリF1が不振に陥った原因はマシンの「重量オーバー」にあると指摘した。

 新レギュレーションの施行により飛躍が期待されたアルファタウリの2022年シーズンは、終わってみれば苦戦の1年となった。ガスリーは2021年の9位から14位にドライバーズランキングの順位を下げ、チームもコンストラクターズランキング6位から9位に転落した。

【動画】ガスリーのアルファタウリF1ラストレースに密着。最後は“盟友”角田裕毅とのカラオケで締めくくり

 ピエール・ガスリーにとって、2022年F1最終戦アブダビGPはアルファタウリでのラストレースとなった。チームはこのレースの裏側の裏側を余すことなく記録し『ピエール・ガスリーとの別れ』と題して動画を公開した。

アルピーヌF1はナンバー1ドライバーを考慮せず。オコンとガスリーに「成熟したリーダーへの変貌」を求める

 アルピーヌのローラン・ロッシCEOは、来季2023年シーズンもF1チーム内でドライバーに序列をもうけることはしないと主張した。

 エステバン・オコンとピエール・ガスリーというラインナップで来季のF1を戦うアルピーヌにとって一番の懸念材料となっているのが、カート時代からの幼馴染でありながら決して良好とはいえない両ドライバーの関係性だ。ふたりは確執を過去のこととする姿勢をみせてはいるが、いつそれが再燃してチーム内での争いに繋がるかはわからない。