ハースF1『VF-23』:タイトルパートナー加入で「洗練された」カラーリングに。ミックのスポンサーは消滅、11日に初走行

 マネーグラム・ハースF1チームは1月31日、2023年型F1マシン『VF-23』の新しいカラーリングを発表した。昨年型VF-22は白を基調に赤が配されたデザインだったが、今年は黒の面積が増え、タイトルパートナー、マネーグラムのロゴが大きく配置された。

 P2Pデジタル決済サービスを行うマネーグラム・インターナショナル社のロゴは、フロントウイング、ノーズ、エンジンカバーに大きく飾られている。一方、2021年と2022年に所属したミック・シューマッハーをサポートするドイツの通信事業者1&1のロゴは消えた。

【ギャラリー】マネーグラム・ハースF1 2023年型マシン『VF-23』カラーリング

 1月31日に発表されたマネーグラム・ハースF1チームの2023年型マシン『VF-23』のカラーリングをギャラリー形式でお届け。2023年シーズンはケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグというベテランドライバーを揃え、新たにマネーグラム社がタイトルスポンサーに就任したハースF1。公開されたマシンにもマネーグラムのロゴが入り、ブラックを基調にホワイトとレッドが入るカラーリングによって精悍な印象を与える。

ハースF1、2023年シーズンを戦う新マシン『VF-23』のカラーリングを発表。ブラック基調のデザインに

 1月31日、マネーグラム・ハースF1チームは、2023年型マシン『VF-23』のカラーリングを発表した。

 2022年のハースは、コンストラクターズ選手権を8位で終えた。2022年に新しい技術規則が導入されることを見据えて、2021年シーズンの戦いを諦めてVF-22の開発に力を注いできたハースは、開幕戦で5位に入賞するという最高のシーズンスタートを切った。

ハースF1代表、アメリカ人ドライバー起用に関心を持つも人材不足を指摘。現時点では経験を優先するチーム事情にも言及

 ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、将来アメリカ人ドライバーと契約することに関心があると述べているが、現時点では必要な経験を持つアメリカ出身のドライバーが不足していると主張している。

 直近でF1に参戦したアメリカ人ドライバーはアレクサンダー・ロッシで、2015年にマノー・マルシャから5戦に出場した。2023年シーズンはフロリダ生まれのローガン・サージェントがFIA F2から昇格し、ウイリアムズでフルタイムのシートを得ている。しかしシュタイナーは、サージェントのF1での経験が十分ではないことから、彼は今年のハースの候補にはならなかったと述べている。

2023年F1全10チームの新車発表スケジュール:ハースが一番乗り。『VF-23』の新カラーリングを1月末に公開へ

 マネーグラム・ハースF1チームが、2023年型F1マシン『VF-23』のカラーリングを1月31日(火)に公開することを発表した。これで全10チームの発表会のスケジュールが出揃った。そのなかでハースが一番乗りとなる。

 ハースは、ミック・シューマッハーの後任レースドライバーとしてニコ・ヒュルケンベルグを迎え、ケビン・マグヌッセンとのベテランペアでF1での8年目を戦う。ヒュルケンベルグは、2019年以来のレギュラーシート獲得を果たした形だ。テスト&リザーブドライバーとしては、ピエトロ・フィッティパルディの残留が今週発表された。

ハースF1、2023年も公式テスト&リザーブドライバーにピエトロ・フィッティパルディを起用

 1月24日、マネーグラム・ハースF1チームは、2023年シーズンも公式テスト&リザーブドライバーにピエトロ・フィッティパルディを起用すると発表した。

 F1で2度チャンピオンを獲得したエマーソン・フィッティパルディの孫であるピエトロは、2019年よりハースでリザーブドライバーを務めている。2020年には、第15戦バーレーンGPで大クラッシュに見舞われたロマン・グロージャンの代役として2戦に出場した。

ハースにとって「長期的にはシューマッハーの方がいい選択だった」と元F1ドライバー。ヒュルケンベルグ起用は“諸刃の剣”

 元F1ドライバーのマルク・スレールは、ハースがミック・シューマッハーを2シーズンで放出したことは間違いだったと考えている。

 シューマッハーは2021年のバーレーンGPでハースからF1デビューを飾ったが、23歳の彼は2022年末で解雇され、より経験豊富なニコ・ヒュルケンベルグが後任となった。だが、1980年代初頭にエンサイン、ATS、セオドール、アロウズ、ブラバムから88戦に出走し、その後は『Sky Sports Germany』のテレビ解説者になったスレールは、これは誤った決断だと感じていた。

マゼピン家との決別は“正しかった”とハースF1代表。シーズン序盤は影響を受けるも、ベストを尽くすだけだったと振り返る

 ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、ハースが2022年シーズン開始を前にマゼピン家との関係を断ち切ったのは、その後チームが困難な時期に入ったとしても結果的に正しい判断だったと述べている。

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、ハースは一方的にウラルカリ社とのスポンサー契約を打ち切り、ペイドライバーのニキータ・マゼピンを解雇した。彼の父でオリガルヒのドミトリー・マゼピンは、ウラルカリ社の主要株主だ。

【未来のF1ドライバー候補紹介(5)フィッティパルディ】オールマイティな能力に定評も、最大のチャンスをつかめず

 各F1チームがシーズンに2回、F1昇格を狙うドライバーを金曜プラクティスで起用しなければならないという規則が2022年に導入された。その目的は、テストの機会が非常に限られる状況のなかで、若手ドライバーにF1マシンに乗るチャンスを与えることだ。

 当連載では、F1ジャーナリストのクリス・メッドランド氏が、FP1ドライバーとして選ばれたドライバーひとりひとりのここまでのパフォーマンスを評価し、将来性を探る。今回はハースで走ったピエトロ・フィッティパルディに焦点を当てた。

『マネーグラム・ハースF1チーム』が始動、チーム名変更に伴い新ロゴを発表

 ハースF1チームは、2023年シーズンに向けてタイトルスポンサーを獲得し、正式名称を『マネーグラム・ハースF1チーム』に変更したことに伴い、新しいロゴを発表した。

 2022年10月、ハースF1チームは、P2Pデジタル決済サービスを行うマネーグラム・インターナショナル社とタイトルスポンサーシップ契約を結んだことを発表、2023年のチーム名は『マネーグラム・ハースF1チーム』となることを明らかにした。