車内と車外の温度差が激しい冬場、フロントウインドウがくもって前が見えないことがよくある。また、気温が氷点下以下になると、窓ガラスが凍ってしまうことも。そんな時に、あなただったらどうする? 今回は窓ガラスがくもらないようにする防止策と、凍ってしまった窓ガラスはどうすればいいのか徹底解説!
文・写真/ベストカーWeb編集部・中年オヤジO
■なぜ窓ガラスがくもってしまうのか?
冬の寒い時期、外気温が低い時に、車内に多人数乗車でよる熱気や暖房をつけていると、窓ガラスがよく、くもってしまう。
このガラスをくもらせる主な原因は結露。結露は空気中の湿気により、水蒸気が水滴になってできる。車内の湿度が高く、冷たい外気によって窓ガラスは冷やされているので、窓ガラスの表面は結露が発生しやすくなっているのだ。
では窓ガラスがくもったら、まず何をすべきか。外気と車内の温度差をなくすために、窓を開けて乾燥した空気を車内に入れることだ。とはいえ、外は寒いし、雪が降っていればなおさら窓を開けたくないのが心情というもの。
そこで、フロントガラス内側のくもりを除去するために使用するのがデフロスターだ。このデフロスター(扇形の縦3本入ったスイッチ)を押すことで、フロントガラスに送風し、乾燥させてくもりをとるのだ。また、リアガラスがくもった場合には、リアデフォッガー(長方形に縦3本のスイッチ)を押して、熱線がくもりを除去してくれる。
冬場は外気の湿度が低いので、空調は外気導入にし、さらにエアコンをONにして除湿すればより効果的だ。冬場に雨が降った場合には、外気の湿度が高いので、内気循環とエアコンを同時に使うといいだろう。
■それでも、くもってしまう場合には?
それでもくもってしまう原因としては、車内の窓ガラスの内側が汚いことが考えられる。一番安上がりなのは、ミネラル分や不純物が入っていない精製水(歩いて近くの薬局に行き96円で購入)をキッチンペーパーやクロスにつけて拭きあげるだけでも、くもりを防止できる。
精製水ではほんとにくもらないのか、朝6時過ぎ、気温1度で、人の熱気を見立てて、熱湯を入れたバケツを助手席に置いて、精製水で拭いていない状態と、拭いた後の状態で試してみた。写真ではあまり湯気が立っておらず、ただの、水に見えるが、指を入れてみると熱湯風呂並みで「あっちっち」、まさに押すなよ~という状態だった。
精製水で拭いていない窓ガラスの内側はすぐにくもってしまったが、その後、空拭きした後、精製水で拭いた窓ガラスで試してみたがくもらなかった。たしかに効果はあるようだ。しかし、デフロスターを使わないでしばらく走っていると少しくもってきてしまった。油膜や汚れが落ちきれなかったのか……。
■疑心暗鬼な中年オヤジOはどうする?
ということで、万全を期したい中年オヤジはケミカル用品に頼る! さっそく翌日、近所の大型カー用品店に行った。
やはりこの時期、冬対策のカー用品が目立つ位置に並べられていた。そのなかで、「窓のくもり取り、くもり取り……」とつぶやきながら選んだのは、SOFT99「窓フクピカ ガラスの洗浄 くもり止め強化タイプ(398円)」と、精製水を拭くときに奥まで拭くのに苦労したので、「窓フクピカ ハンディワイパー(1043円)」を購入。
さらに陳列棚で目立っていた「くもりSTOP耐久タイプ 窓フクピカGELくもり止め(768円)」。さらにさらに、窓ガラスの外側の対策も必要だろうということで、「激速ガラコ(1428円)」も購入。
さっそく、マイクロファイバークロスで空拭きした後、窓フクピカくもり止め強化タイプをハンディワイパー(同梱されていたのはガラスの汚れ・油膜落し10枚入りだったが)につけてフロントウインドウ右側、フロント運転席側サイドウインドウに、左側にスプレータイプの窓フクピカGELタイプを施工。
ハンディワイパーにウエットティッシュ上の窓フクピカをヘッドの切込み部分4カ所に差し込んで、フロントウインドウ内側を拭きあげていったが、これかなりいい感じ。傾斜のきついフロントウインドウの付け根まで届くし、しなりがあるのでフロントウインドウの上の部分も拭きやすかった。
続いてフロントガラス左側、フロント助手席側サイドウインドウに施工。ボトルを振らずに10~15cm離して、30cm四方の間隔でと説明書に書いてあったので、2回スプレー。すぐにマイクロファイバークロスで塗り広げるように拭きあげていき、最後に乾いた面で仕上げ拭きをしていった。
説明書には、「強く拭くと充分な効果が偉らない場合があります」と注意書きがあったので、軽く拭きあげていったが、特に拭きスジも残らず、使いやすかった。
で、さっそく、またまたバケツに熱湯を注いで、窓ガラスがくもるか試してみた。結果は見事、くもりませんでしたね~。サイドウインドウも見事にくもらず、施工しなかったリアサイドウインドウは、笑っちゃうほどくもっていた。
このテストは、気温は0度~1度で行った。気象条件によって変わる場合があり、特に-7~-10度近くまで下がる雪国ではどうなるのかわからないので参考程度にご覧ください。雪国にお住いのみなさま、体験談待ってます!
■さて、都会住みのみなさまに注意喚起! フロントガラスが凍結していたら?
中年オヤジOの田舎は山形ですが、それはもう、冬は大雪が降って大変。フロントガラスが凍結するのは日常茶飯事なので、慣れています。ひもをつけた段ボールや古い毛布をフロントウインドウにかけて凍結を防いでいました。これをやらないと、いくらスクレイパーで削り取っても時間がかかって疲れるだけ。
都会の人は、よくお湯をかければすぐに取れると勘違いしているが、温度差で窓ガラスが割れたり、解けたお湯や水がすぐに凍り付いてしまう、これ雪国では常識。
しかも、デフロスターだけで解氷しようとすると、なかなか解けないのでアイドリング状態でエンジンをかけっぱなしになるので、環境的には問題。
フロントガラスが凍らない対策としては、市販されている凍結防止マット(両側を左右のフロントドアに挟む。1500円ほどで買える)や養生マット(うちの田舎では普段使わないのでこれ使っているそう)がおススメ。
ケミカル用品としては、KUREの「アイス・オフ」という解氷スプレーが定番。キャップがスクレイパーになっているので便利。雪がフロントウインドウに積もっている場合、スクレイパーで雪を落とすと、フロントガラスが見えるが、ガチガチに凍結。そこに強力な噴射スプレーで融解していく。
これはこれでド定番なのだが、最近、田舎の親戚がよく行っている方法がおもしろい。ビニール袋や白い買い物袋にぬるま湯をいれて、フロントガラスをなでるようにあてていく方法。こうすると凍っていた霜がどんどん取れるそうだ。コツはやっている最中にデフロスターを同時に入れるといいそうだ。
そのほか、フロントウインドウの外側に、コーティングをしておくことで、雪や霜が凍り付きにくくなる。今回はフロントウインドウ外側に、SOFT99の「激速ガラコ」を塗布した。この激速ガラコはパッケージに「雪・理もが凍りつきにくい」と書いてあったので購入した次第。
塗布後、水をかけてみたが、水ハジキ効果もよかったので、凍結防止効果も期待できるだろう(これは雪が降った際に報告したい)。
本格的な冬将軍は2月にやってくる。首都圏も大雪が降りそうなので対策はバッチリ行っておこう。
【画像ギャラリー】フロントウインドウがくもって前が見えん! くもる前に必要な対策を写真でチェック!(7枚)画像ギャラリー
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