ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)とアンドレッティ・オートスポートは12月28日、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するため、このふたつのチャンピオン経験チームがリソースを結集し、新たな長期的パートナーシップを結ぶと発表した。
今回誕生することになった『ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポート』は2023年、リッキー・テイラーとフィリペ・アルバカーキが乗る10号車アキュラARX-06をGTPクラスに投入。さらにこの組織は、レーサーズ・エッジ・モータースポーツとのジョイントにより、アシュトン・ハリソンとカイル・マーセリがドライブするGTDクラスのアキュラNSX GT3 Evo22のプログラムの背後にもつく予定だ。
さらにWTR・ウィズ・アンドレッティ・オートスポートは、ランボルギーニ・スーパートロフェオ・ノースアメリカにも参戦するという。
なお、アンドレッティ・オートスポートはウェザーテック選手権LMP3クラスにおける独自のエントリーを継続する予定だ。
リリースによれば、WTRの日々の運営とチームのリーダーシップは2023年シーズンも変わらないという。ただし2025年にインディアナ州フィッシャーズに立ち上げられる予定の、アンドレッティ・グローバルの575,000平方フィートの本社にプログラムを移すという「長期」目標が掲げられている。WTRは現在、インディアナ州ブラウンズバーグ近郊に本社を構えている。
アンドレッティは、トップクラスのスポーツカーレースへの復帰に向け、アルピーヌのLMDhプロジェクトや、中止される前のアウディとの協議を含め、複数の選択肢を評価していた。
また、2006年から2008年にかけては『アンドレッティ・グリーン・レーシング』の名のもと、アメリカン・ル・マン・シリーズにおいてアキュラのLMP2プログラムを行っていた。
WTRとの新しいパートナーシップは、2023年1月のウェザーテック選手権開幕戦であるロレックス・デイトナ24時間レースで正式にスタートする予定だ。
■「適切なタイミングと機会を見つけた」とマイケル・アンドレッティ
アンドレッティ・オートスポートの会長兼CEOであるマイケル・アンドレッティは、「これは我々にとってエキサイティングな瞬間だ」と述べている。
「このような形でIMSAのパドックに戻ることができ、ウェイン・テイラー・レーシングやホンダ・パフォーマンス・デベロップメントとともにGTPプログラムの立ち上げに参加する機会を得たことを誇りに思う」
「IMSAにフルタイムで、しかもこのレベルで復帰することは、私の目標だった。私は適切なタイミングかつ適切な機会でそれが行われることを望んでいた。そして、我々はそれを見つけたんだ」
「WTRのチームとより緊密に仕事をすること、そしてチームの強力なサポーターに会うことを楽しみにしている。個人的には、ウェイン(テイラー)とトラビス(ホージュ)が、我々が成功する未来を計画する上で、すでに素晴らしいパートナーであることに感謝したいと思う」
ウェイン・テイラーは、アンドレッティとの新しいパートナーシップを、彼の伝説的なスポーツカーレースチームにとって「名誉」であると位置づけている。
テイラーは以前、2024年にアキュラの2台体制でGTPクラスに参戦する野望を語っていたが、この新しいパートナーシップにより、それはより現実的なものとなる可能性がある。
「私は1年前にマイケルに声をかけられたが、ご存知のようにタイミングがすべてだ。いまはGTPとGTDのプログラムがアキュラ/HPDとともに成長し続けるタイミングだ」とテイラー。
「これについてはマイケルとともに1年近く作業を続けてきた。それが実現することに、とても興奮している」
「2023年のプログラムが大きく変わることはないが、我々が構築と拡大を続ける中で、アンドレッティ・オートスポートが提供し得ることはたくさんある」
「マイケル、J-F(トーマン)、ロブ(エドワーズ)、そしてアンドレッティ・チーム全体とより緊密に仕事をすることを楽しみにしている」