1月26日、トヨタ自動車は役員人事についてのニュースリリースを発表し、4月1日付けでこれまで会長を務めていた内山田竹志代表取締役会長が退任。これまで社長を務めていた豊田章男氏が新たに会長に、新たに執行役員/社長/チーフ・エグゼクティブ・オフィサーとして佐藤恒治氏が就任すると発表した。
トヨタ自動車の社長は、2009年に創業者一家の出身である豊田章男社長が就任。これまで変化し続けるモータリゼーションを取り巻く環境のなか、さまざまな変革を行い、トヨタの顔としてお馴染みの存在となっていた。
そんな豊田社長はモータースポーツにも積極的に取り組み、自らステアリングを握りニュルブルクリンク24時間やスーパー耐久シリーズ、ラリーと積極的に挑戦。豊田社長在任中にトヨタ全体のモータースポーツへの取り組みは大きく変化し、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)として現在も世界中でモータースポーツに参戦するとともに、『モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり』をスローガンに市販車の開発にも活かしてきた。
今回の役員人事により、豊田章男社長は4月1日付けで代表取締役会長に就任することになった。そして、新たに社長に就任することになったのが、これまでレクサスのプレジデント、さらにGAZOOレーシングカンパニーのプレジデントを務めていた佐藤恒治氏だ。
佐藤氏はGRカンパニーのプレジデント就任後、世界中のサーキット、ラリーの現場を訪れ、TGR全体を統括。WEC世界耐久選手権、WRC世界ラリー選手権の躍進を牽引したほか、国内でもビッグレースにはほぼ毎戦訪れていた。非常に気さくな人物で、モータースポーツ活動にも大きな理解をもっている。
突然の社長交代人事は自動車業界、経済界はもちろん、モータースポーツ界にとってもサプライズとも言えるだろう。