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 2022年も残すところあと少し。しかし、WRC世界ラリー選手権は来月2023年1月から、早くも新たなシーズンの開幕を迎えます。そこで短いオフの間に、2022年シーズンの戦いを各イベントのダイジェスト動画で振り返っていきたいと思います。順番は年間13戦のアクセスランキング下位から上位に向かうカウントダウン式。まずは13位と12位を見ていきましょう。

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■13位:第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

 最初に登場するのは、2022年シーズンの終盤に行われた第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャです。首都アテネのオリンピックスタジアムで開幕した同ラウンドは、デイ2終了時点でMスポーツ・フォードWRTのセバスチャン・ローブ選手(フォード・プーマ・ラリー1)とピエール-ルイ・ルーベ選手(フォード・プーマ・ラリー1)がワン・ツー体制を築きました。

 しかし、続く土曜のデイ3ではTOYOTA GAZOO Racing WRTのエサペッカ・ラッピ選手(トヨタGRヤリス・ラリー1)を加えたトップ3が揃ってアクシデントに見舞われる波乱の展開に。この状況を味方につけたヒョンデ勢は競技3日目を終えた段階で上位を独占すると、最終日もこの順位を守り、ティエリー・ヌービル選手、オット・タナク選手、ダニ・ソルド選手(ともにヒョンデi20 Nラリー1)によるワン・ツー・スリー・フィニッシュを完成させました。

 なお、トヨタのマニュファクチャラーズランキング独走に「待った」をかけるかたちとなった“表彰台独占”という結果は、ヒョンデ・シェル・モビスWRTにとってチーム史上初の出来事となっています。

■WRC世界ラリー選手権第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャまとめ

■Event Recap | WRC EKO Acropolis Rally Greece 2022

チーム史上初のワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成したヒョンデ・シェル・モビスWRT 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
チーム史上初のワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成したヒョンデ・シェル・モビスWRT 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

■12位:第12戦ラリー・スペイン

 続いて第12位は、かつてミックスサーフェス(ターマックとグラベルの混合)ラリーが行われていたラリー・スペインです。2021年に続き今季もターマック(舗装路)イベントとして行われた第10戦では、トヨタのセバスチャン・オジエ選手(トヨタGRヤリス・ラリー1)が初日からリードを奪い、翌日のデイ2と競技最終日となったデイ3でも安定したスピードを見せました。

 そのオジエ選手と首位を争い、デイ1では一時トップに立ったヌービル選手がラリー最終日まで食らいつきましたが、“8冠王者”の背中は遠く2位フィニッシュに。結局、オジエ選手は競技初日から首位の座を守り抜き、最後にはステージトップ5に入った選手にボーナスポイントが与えられる“パワーステージ”で最速タイムを記録し、“フルポイントマーク”でのシーズン初優勝を達成。同時にコドライバーのベンジャミン・ヴェイラス選手とのコンビ初優勝と、ラリー1規定車での最初の勝利を挙げることとなりました。

 また、このWRCスペイン・ラウンドはTOYOTA GAZOO Racing WRTのマニュファクチャラーズタイトル獲得(タイトル防衛成功)の場にもなっています。

■WRC世界ラリー選手権第12戦ラリー・スペインまとめ

■Top 5 Moments | WRC RallyRACC – Rally de España 2022

■WRC 2022 Rd.12 ラリー・スペイン ハイライト動画 | TOYOTA GAZOO Racing

2022年WRC第12戦ラリー・スペイン 表彰式
2022年WRC第12戦ラリー・スペイン 表彰式