より効果的な方法は、デフロスター&デフォッガー機能を使うとともに、エアコンをONにし、外気導入にすることだ。
デフロスターはフロントガラス内側にドライヤーみたいな熱風を一気に吹きつけることでくもりを解消。デフロスターのイラストは扇形に縦3本の波線の矢印が入っている。
デフォッガーは、リアガラスの熱線でガラスを暖めてくもりを解消する。こちらはデフロスターと区別するために、長方形に縦3本の波線が入っている。
エアコンに関してだが、クルマ用のエアコンは、家庭用エアコンと同じと勘違いする人が多い。家庭用エアコンは冷房も暖房もエアコンによって生み出されているが、クルマの場合は違う。
クルマのエアコンは、除湿と冷房だけで、暖房は暖まったエンジンの冷却水を使ったヒーターによって作り出されているのだ。
特に寒い外から車内に戻ってきて、冷え冷えの車内に、ヒーターを入れて内気循環にすると、エンジンが暖まっていないため、車内は寒いまま。当然、内気循環にしているため、人の呼気などの熱気で湿気が上昇していき、急激にくもってしまうことがある。
このように窓ガラスがくもった場合、慌てずに窓を開けて湿気を外に逃がし、デフロスターとデフォッガーを稼働させ、エアコン(ヒーターではない)をONにして、外気導入にする。これが曇りを取る最速の方法だ。
デフロスターをONにすると自動的に最大風量になるものや、設定温度を自分で高温に設定し、風量を最大レベルにする必要があるクルマ(マニュアルエアコン)もあるので使う前にチェックしたい。
また、オートエアコンの場合、デフロスタースイッチを押すと、外気温度がマイナス2度以上の時に、フロントウインドウのくもりを取るためにエアコンが自動的に作動し、内気循環モードから、外気循環モードに切り替わる車種もあるので、愛車の車両説明書を一度見ておきたい。
■寒い朝にいつも悩む温度設定
さて、寒い冬場に悩ましいのは、最適な温度設定は何度なのか、ということ。みなさん、悩んだことはないだろうか?
また冬場は晴れの日が多く、日差しが車内に降り注ぎ、温室のように暖かいため、眠気が襲ってくるのも頭の痛い問題だ。
こうした居眠り運転を誘発しないためにも、エンジンをかけてしばらく走行し、車内が暖かくなってきたら、内気循環にして温度設定は20°に設定するのがいいだろう。もちろん、ウインドウの開け閉めによる温度調整は有効だ。
■くもりやすい窓ガラスは、内側の汚れに原因があり?
ではくもりにくいガラスにするコツはあるのだろうか?
くもりにくくするには、ガラスの内側を常にキレイにしておくこと。窓ガラスの内側に埃や汚れが付着していると、湿気が吸着されやすく、くもりを誘発させてしまうのだ。
そこで、まずおススメしたいのは精製水で窓ガラス内側を拭きあげていくこと。精製水とは、水道水の塩素やミネラル成分などの不純物を取り除いたもので、これで拭きあげるとくもりにくい。薬局に行けば500ml、100円程度で買えるにも嬉しい。
手順としては精製水をキッチンペーパーやマイクロファイバークロスなどに拭くませて水拭きしていく。実際に使ってみたが、不純物がないためか、よく伸びてくもりの原因となる拭きスジや拭きシミができないのが特徴。
ただし、精製水で油膜が落ちない場合は各種ケミカル剤を使うのも手だ。例えば、ウエットティッシュタイプのSOFT99「窓フクピカ くもり止め強化タイプ(10枚入り186円」やスプレータイプのプロスタッフ「くもりませんげん(45ml、736円)」などがある。
いずれにしても、フロントウインドウやサイドウインドウ内側はくもったら取れるまで動かさないこと。今回紹介したやり方で、くもりをとってから走行しよう。