ガソリン価格の高止まりが続いている。3カ月連続でガソリン価格が上がった場合は、特例税率分の徴収をストップするというトリガー条項があるのになぜ発動されない。「ガソリン税×消費税」という二重課税だって放置状態。ガソリン関連の理不尽ってなんでここまでユーザーの神経を逆なでするのか??
※本稿は2022年12月のものです
文/国沢光宏、写真/AdobeStock(メイン写真=tokyo studio@AdobeStock)、ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2023年1月26日号
■ガソリン関係はドライバーの怒りの宝庫だ!!
ガソリン価格に怒りを感じる最大の要因は「価格決定の不透明さ」にあると思う。
御存知のとおりガソリン価格って海外の原油先物相場の上昇を受け、すぐ値上がりする。
しかし下がるのは「今売っているのは高く仕入れたガソリン」などと言い訳して相当のタイムラグがあります。直近を見ても原油のダブつきを受け、代表的な先物相場であるWTIが1年ぶりにバレル70ドル台を付けた。
本来ならレギュラーの価格は2021年の相場である150円台後半+為替相場の変動を受けた160円代後半になるべきだ。
なのに実際は20円のガソリン補助金を受けているのに168円! 20円がどこかに消えてしまっている! 百歩譲って税金なら国がどこかに使うが、補助金の20円分は消えてる!
そいつを明らかにさせない責任は経産省にあると思うが、いずれにしろ酷すぎて話にならない。
そのほか、53.6円のガソリン諸税にまで消費税という税金を掛けるという「タックスonタックス」がそのまんま通用していたり、そもそも53.6円というガソリン諸税は暫定であり本来の税額って25.1円だ。
もっと言えば、ガソリンと軽油の税率差だって理解しがたい。燃料課税は道路の維持などに使われるが、軽油で走る大型トラックは乗用車1万倍も道路を傷める。なのに安い。
こういったデタラメの原点になっているのが「文句を言わない国民性」にあると思う。
考えてみたら国民に多大な犠牲をもたらした太平洋戦争すら、最後まで国民は文句を言わず困窮&死んでいった。
地方に行けば生活必需品になっているとはいえ、クルマに乗れる余裕のある人は黙って払っているんだと思う。
ということで私がいくら怒っても政治家を選ぶ皆さんが怒らないからアカンです。
■解決策はガソリンに依存しないアレしかない!?
極端ながら唯一の解決策は、自宅で作った電力を使う電気自動車に乗ること。電気自動車ならガソリン諸税を1円も払わなくていい。家の屋根に太陽光発電パネルを付けることで、エネルギーの自給自足だってできる。
東京都だと自動車税が5年間免除となる。消費税相当分の補助金ももらえます。デタラメな税金や、不透明なガソリン価格を付ける石油元売りに対する怒りは皆無となるからステキです。
【番外コラム】なくなれば新設するのが税金
2019年10月以降、クルマを購入した時にかかかる自動車取得税が廃止となり、それに代わる環境性能割という訳のわからない新たな税金が課せられたが、実は同じことがガソリン関係でもあった。それは暫定税率だ。
暫定税率とは道路財源の不足を理由に臨時的に上乗せされた税金のことで、2010年4月に廃止となったが、この暫定税率と同額分の特例税率が新たに作られた結果、25.1円分は今でも徴収され続けている。
【画像ギャラリー】ガソリン関連に仕掛けられた国のデタラメをチェック!(4枚)画像ギャラリー
投稿 なんでここまで神経逆撫ですんの!!? ガソリン高騰の理不尽 いつまでガマンすればいい? は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。