1月19日、WRC世界ラリー選手権の2023年シーズン開幕戦『ラリー・モンテカルロ』の競技初日、デイ1のSS1~2が行われTOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立った。日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)はSS1で4番手タイムを記録したが、続くSS2でハンドブレーキのトラブルに見舞われ総合9番手となった。そんな開幕戦モンテカルロのデイ1後のドライバーコメントが各陣営から届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●オット・タナク(#8 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合3番手
「(ギアの5速目がない状態で走行したSS1と)同じだね。サービスに戻ってきちんと修理するよ。大きなチャレンジだった」
●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合7番手
「難しい場面では慎重になりすぎたと思う。そんな感じだ。やるべきことに集中して、続けていこう。暗闇の中での2ステージが今夜で終わるのは悪くないね」
●ジョルダン・セルデリディス(#9 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合48番手
「ブラックアイスバーンの上を直進してしまった。(10.5km地点で側溝にはまった直後)バックできなかったので、そこで1分ほどロスしてしまった。でも、まだ僕たちはここにいるよ!」
※3選手のコメントは、いずれもSS2直後のインタビューより
■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合4番手
「ラリーの最初の2ステージは順調だった。最初のステージでは少々慎重になったけれど、次のステージでは良いリズムがあった。足を取られたのは凍結したコーナーでだけだ。そこはペースノートに記載されていなかった」
「正直なところ、どこからそうなっていたのか疑問だ。エンジンがストールして、7秒から8秒遅れてしまった。それ以外はまあまあの走行ができたし、走行中の感触も良かった。あの時点までは僕たちが最速だったんだ。最後の5、6kmではタイヤのパフォーマンスが落ちて苦戦した。そのために最後のスプリットでタイムを落としてしまった」
●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合8番手
「僕たちの順位は理想的ではないが、劇的なことがあったわけではない。最初のステージはふたつめのSSよりは順調だった。(後者では)僕が恐れていた凍結したコーナーがあったんだ。その後、他にも凍結した場所があるだろうと思い、慎重になりすぎて、多くのタイムを失ってしまった。結局凍結は1カ所だけだったけれど、わからない時はこういうアプローチを取ったほうがいい。それでも30秒を失ったことを考えるのは、良い気分ではないね」
「グリップは良かったし、マシンの動きも良かったけれど、どういうわけかエイペックスでスピードを維持できるほど充分に信用することができなかった。なぜそのように考え、必要以上にブレーキングをしたのか理解する必要がある。これから多くの新しいステージが控えているし、新しいチャンスもたくさんある」
●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合6番手
「言い訳はしたくないけれど、今日はそれほどペースが良くなかった。最初のステージのフィーリングは良かった。タイヤについては少し心配していたが、序盤は道幅が狭く、他のドライバーは激しくプッシュしていた」
「ふたつめのステージはおおむね順調だった。ステージ中盤でとても注意した場所があった。何カ所かブラックアイスバーンがあると言われていたからだ。でも結局はひとつのコーナーにあるだけだった」
「だから1kmの間、理由もなく多くのタイムを失ってしまった。マシンは見た目もフィーリングも良い。満足しているから様子を見ていこう。少し追いつく必要があるけれど、明日はまた別の一日だ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合5番手
「自分たちとしては、かなり良いスタートを切ることができたと思う。安全なペースでラリーをスタートする計画だったが、他の選手と戦うことができる位置につけることができたので、明日以降も期待を持てそうだ」
「SS1は非常にトリッキーで、自分が好きなタイプのステージではなかったうえ、ステージの最後には路面に凍結防止のための大量の塩が撒かれていた。そのため非常に滑りやすく、塩を掃き飛ばしながら走らなくてはならかったので、後から走る選手たちの方が速く走れるような状況だった」
「SS2もクリーンに走ったが、霜に覆われたセクションでアイスノートの情報によって走りがやや慎重になってしまった。それでも、全体的にはいいスタートになったと思うよ」
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合2番手
「暗闇の中でラリー・モンテカルロをスタートするのはエキサイティングだし、特別な感覚だ。最初のステージは序盤からリズム良く走ることができ、タイムもまずまずだった」
「路面はほとんどドライだったが、チュリニ峠の頂上付近はかなり滑りやすくなっていたね。2本目のステージは、あるコーナーにブラックアイスがあり非常に危険な状態だったので、少し躊躇してしまった。それでも全体的には順調な滑り出しとなり、明日に向けていい一日になったと思う」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合首位
「ラリー・モンテカルロの最初の晩には多くのサプライズがあると分かっていたので、誰もがそれを乗り越えることを心待ちにしていたと思う。今晩、サプライズはそれほど多くなかったが、SS1の終盤セクションでは塩が撒かれていたため滑りやすかったし、SS2には凍結したコーナーがあった。だから、それを乗り越えてベストタイムを2本記録し、首位に立てたのはポジティブなことだ」
「ただし、タイム差はそれほど大きくないし、ラリーはまだ始まったばかりなので明日もこの調子で走り続けなくてはならない。まだまだ先は長いので、集中力を高く保ってこのいいリズムをキープし、トラブルに遭遇しないように戦わなくてはね」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合9番手
「SS1は4番手と良いスタートだったが、SS2のトラブルで大きくタイムを失い総合9番手。気持ちを切り替えて明日からまた追い上げます」
※Twitterより