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 1月19日、マツダはユーグレナ社が実施する次世代バイオ燃料の普及拡大に向けた事業をサポートするため、ユーグレナ社が発行する無担保転換社債型新株予約権付社債を引き受けることを決定したと発表した。

 ユーグレナ社は、2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功し、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供を行っている。

 今回ユーグレナ社はバイオ燃料事業の商業化および、次世代バイオ燃料普及拡大のため、マレーシアでバイオ燃料製造プラントを建設、運営するプロジェクトを海外エネルギー企業大手2社と共同検討していることを発表したが、今回マツダが引き受ける社債で調達する資金は、このプロジェクトに充当される予定となっている。

 マツダはカーボンニュートラルに向け、それぞれの地域に合った解決策の選択肢を提供するマルチソリューション戦略を進めている。その選択肢のひとつである次世代バイオ燃料の普及拡大については、産学官コンソーシアム『ひろしま自動車産学官連携推進会議』が進める次世代バイオ燃料の利用実証を行っている。

 さらに、2021年のスーパー耐久最終戦岡山から、マツダはMAZDA SPIRIT RACINGとしてシリーズに参戦を開始したが、ここでユーグレナ社の次世代バイオディーゼル燃料である『サステオ』を使用。2022年に参戦車両がマツダ3に変わってからも、バイオディーゼル燃料での挑戦が続けられている。

 マツダは、ユーグレナ社が参画するこのプロジェクトが次世代バイオ燃料の普及拡大を推進し、カーボンニュートラル実現に大きく貢献すると考え、この社債の引き受けを決めたとしている。なお、このプロジェクトで製造される次世代バイオ燃料の調達を視野に入れ、マツダ社内の物流などで活用する検討を進めている。