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 自動車の平均使用年数(2021年3月末)は、乗用車が13.87年と過去最高を記録しました。そんななかで、新車の納期は遅れなかなか買えない状況です。

 こんな時代にこそ、無意識のうちにやっている、クルマの寿命を短くする運転をやめて、もっと長く乗りたいものです。今回は、クルマの寿命を短くする見過ごし運転を紹介しましょう。

文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカーWeb編集部、Adobe Stock、写真AC

■本格的な冬将軍を迎える前にやってはいけないクルマの寿命を短くする運転 まずはバッテリー

本格的な冬を迎える前にバッテリーをチェックすべし(Songkhla Studio@Adobe Stock)

 まずは、本格的な冬将軍を迎える前に、やってはいけないクルマの寿命を短くする事柄から紹介していこう。やはり筆頭に挙げたいのはバッテリーの放ったらかしだろう。

 冬にバッテリーが上がったら大変なことになる。JAFに連絡して出動要請しても数時間はかかるし、寒いなかで過ごすことになるからだ。

 週に一度の近距離走行では明らかにバッテリーの充電量は不足していき、自然放電も多くなり、バッテリー内部の負極表面に硫化鉛の結晶を作ってしまうサルフェーション現象を起こしやすくなってしまう。こうしたサルフェーション現象はパルス機能付き充電器で充電することによってバッテリーの寿命を延ばせることができる。

 バッテリーあがりを防ぐためには、最低限、季節の変わり目に、ご自身でバッテリーの状態がどうなっているのかチェックしたい。自分ではわからないという人はガソリンスタンドやディーラーで見てもらうといい。

■寒い時期に避けたいのは、エンジン始動してすぐに急な運転

エンジンをかけて停車した状態で暖気するのでなく、暖気走行したほうがいい

 最近のクルマは暖機運転が不要で、エンジンを始動していきなり走り出しても大きな問題がないが、やはり機械モノだから、走り出して急発進や急加速など、まだエンジンやトランスミッションが暖まっていない状態で走り出すのは、クルマの寿命を短く運転といえるだろう。

 やはり機械である以上、停まった状態で暖気運転をするよりも、少しずつゆっくりと水温系が動き出すまで、クルマ全体の準備運動をすることは必要。これが5年、10年経ってくると、影響が出てくるのは間違いない。

■チョイ乗りはクルマにとって本当によくない たまには高速走行を

 クルマを放置して数ヵ月置いておくと、エンジンやトランスミッションなどの潤滑系オイルが流れ落ち、バッテリーもターミナルから端子を外しておかないと上がりやすくなり、タイヤも1カ所に荷重が集中するため、フラットスポットができてしまい変形してしまう。

 こうした放置駐車のほかに、クルマの寿命を短くするのはチョイ乗り。近所の子供の送り迎えや買い物など、8km以内、5分以内のチョイ乗りは燃えカスのカーボンや燃え残りのデポジットをエンジン内部に堆積されやすく、チリも積もればノッキングの原因にもなる。またATにとっても油温が上昇しないうちに走行を繰り返すのでいいわけがないのだ。

 チョイ乗りばかりを繰り返していると感じたら、特にこの冬の時期、たまに30分以上走らせるか。高速道路に乗って普段よりもアクセルを吹かし、溜まっているなかのものを吐き出すようなイメージで走らせるといいだろう。

■やはり急加速、急ハンドルはクルマの寿命を縮める

 雪道を走る場合、降雪地方に住む方は当然、わかっていると思うが、急の付く操作は厳禁。急発進、急ハンドルは、クルマを滑らせることになるからだ。

 また、いくらスタッドレスタイヤを履いているからといって過信は禁物だ。雪の山道を下っている際、調子に乗ってスピードを出してしまい、急ブレーキをかけたり、たとえ急ブレーキではなくても、一度出したスピードは下り坂ではなかなか収まらないので、クルマが止まらなくなり、雪壁にぶつかるといった話も多い。

 降雪の時期以外でも、急のつく運転は厳禁だ。ブッシュやタイロッドエンドなどの緩衝材やドライブシャフト、エンジンマウントまでおよそクルマを動かす主要な部分を痛めることになる急ハンドルは頻繁に繰り返していると、よくないのは明らかだ。

■タイヤの空気圧も常に気にしておきたい

ゆっくり空気が抜けていくスローパンクチャーは気づきにくいため、そのまま走行を続けてしまいがち。高速道路でタイヤがたわみ最終的にはバーストしてしまうスタンディングウェーブ現象などタイヤをチェックしたおかないと大変なことも起きてしまう

 空気圧を日頃からちゃんとチェックする癖をつけておきたい。ちょっとたわんでいるからでは遅い。空気圧ゲージやエアポンプをガソリンスタンドにも置いてあるところもあるので、最低でも季節の変わり目にチェックしておこう。

 空気圧のチェックは走行前のタイヤが冷えている時に行うこと。正しい空気圧はドア付近にシールが貼ってあるのでチェックしておこう。

 空気圧不足が起こるとタイヤが変形し、高速走行時にはたわんで発熱し、バーストしてしまう現象も起きるし、燃費も悪くなる。自分の足だと思って気を使おう。

■放ったらかしはいいことがひとつもないブレーキ

キーキーという音がしたらパッドの残量がない証拠だからすぐに交換しよう(LHITFIELD STUDIO@Adobe Stock)

 キーキー、ゴーゴーとブレーキが鳴っているのに、放ったらかしにする人がいまだに見かける。ディスクブレーキの場合、キーキーと少しでも音がしたら、すぐにブレーキパッド&ブレーキフルードを交換しよう。

 キーキー、ゴーゴーという音がブレーキを踏むたびにしているのに、交換しないで放っておくと、ローターまで傷をつけて最悪ローター交換することになり、そのサボりがお金に結びつくことになり、高く代償を支払うことになる。

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