新型アウディRS 6パフォーマンスは、市販のRS 6の中で最もパワフルなモデル。アウディは、トップモデルのRS 6とRS 7にパフォーマンスモデルを追加。具体的には、「パワーアップ」、「装備の充実」、「価格の上昇」を意味する。
アウディは2019年末に「C8」世代の現行モデル「RS 6」と「RS 7」を発表した。それから3年、インゴルシュタットのメーカーはそれに続いて、パフォーマンスバージョンを発表した。一番のハイライトは、4リッターV8ツインターボの出力が630馬力と850Nmに向上し、新しい「RS 6パフォーマンス」が、標準的な「RS 6」モデルの中で最もパワフルなものとなったことだ。
【ハイライト一覧】
● アウディRS 6パフォーマンスとRS 7パフォーマンス
● 630馬力、850Nm(+30馬力+50Nm)
● 0-100km/h加速: 3.4秒
● オプションの22インチ軽量ホイール
● 変速時間の短縮
● RSダイナミクスパッケージを標準装備
● 新エクステリアカラー(「タウスシルバーマット」、「アスカリブルーマットまたはメタリック」)
● 2022年12月8日より受注開始
● 基本価格135,000ユーロ(約1,950万円)より(+7,000ユーロ=約100万円)
既知のバージョンと比較して、V8ツインターボの出力は30馬力と50Nm増加し、630馬力と850Nmとなった。ターボチャージャーを大型化し、ブースト圧を2.4バールから2.6バールに上げることで出力向上を実現した。「RS 6パフォーマンス」と「RS 7パフォーマンス」は、静止状態から時速100kmまでの加速が3.4秒と、コンマ2秒の短縮を実現している。
RSダイナミクスパッケージを標準搭載
標準装備のRSダイナミックパッケージ(通常版は4,000ユーロ=約58万円の追加料金)により、最高速度は280km/hに制限されるのみだ。さらに速く走りたいなら、もちろん「パフォーマンス」仕様の「RSダイナミックパッケージプラス」も注文でき、最高速度は305km/hにまでアップできる。また、カーボンセラミックブレーキシステムも装備されている。
「RS 6パフォーマンス」で2,090キロ、「RS 7パフォーマンス」で2,065キロという乾燥重量にもかかわらず、新型車はこれまで以上にダイナミックな走りを実現するはずだ。アウディは、新しく軽量化されたセンターデフ(セルフロック式)が、限界域でのアンダーステアを軽減すると約束している。さらに、8速オートマチックトランスミッションのシフトタイムが速くなり、ダンピング材の使用量も減ったことで、8キロの軽量化だけでなく、音も良くなっているはずだ。
22インチの新型軽合金ホイール
プロでなくても一目で新しい「パフォーマンス」モデルと分かるように、アウディは4種類の仕上げを持つ新しい22インチ軽量ホイールをオプションで提供している。これで、さらに1輪あたり5kgの軽量化が図れるはずだ。21インチホイールも引き続き標準装備している。また、エクステリアミラーやトリムストリップなど、様々なエクステリアパーツにマットグレーを採用している。
エクステリアカラーは、「タウスシルバーマット」、「アスカリブルーマットまたはメタリック」などの新色を含む全16色が用意されている。インテリアでは、「RSデザインパッケージ」に、おなじみのグレーとレッドに加え、新色の「メルカートブルー」を注文することができるようになっている。さらに、バーチャルコックピットプラスの細部も変更され、例えば、ギアシフトの点滅やローンチコントロールのトラフィックライトのマークが表示されるようになっている。
基本価格135,000ユーロ(約1,950万円)より
「アウディRS 6パフォーマンス」および「RS 7パフォーマンス」は、2022年12月8日から、それぞれ135,000ユーロ(約1,950万円)のベース価格で注文することができる。これは、既知のモデルで7,000ユーロ(約100万円)の追加料金に相当する。というのも、コンフィギュレーターでは、「RSダイナミクスパッケージ」だけで4,000ユーロ(約58万円)、「RSデザインパッケージ」で1,900ユーロ(約27万円)という追加料金がかかるのだから、それが含まれた価格ということになる。
Text: Jan Götze
Photo: Audi AG