1月13日、マツダはロータリーエンジンを発電機として使用する独自のプラグインハイブリッドモデル『マツダMX-30 e-SKYACTIV R-EV』をブリュッセルモーターショーで公開した。MX-30の基本的な提供価値はそのままに、バッテリーEVとしての使い方を拡張したシリーズ式プラグインハイブリッドモデルとなる。
マツダ初の量産バッテリーEVとして2020年に導入したMX-30は、マイルドハイブリッドモデルも一部市場向けにラインアップして、マツダの電動化を主導してきたモデル。『わたしらしく生きる』をコンセプトに、純粋で心地よい走り、親しみやすさを感じるデザインや、温かみのある素材使いによる室内空間などにより、創造的な時間と体験をユーザーに提供してきた。
そんなMX-30の基本的な提供価値はそのままに、バッテリーEVとしての使い方を拡張したシリーズ式プラグインハイブリッドモデル『MX-30 e-SKYACTIV R-EV』は、日常の幅広いシーンにおいてバッテリーEVとして使える85kmのEV走行距離を備え、発電によってさらなる長距離ドライブにも対応。さらに、その走行すべてをモーターで駆動する。
その発電機として採用されたのが、マツダが長年取り組み、モータースポーツでも活用してきたロータリーエンジン。日本車初のル・マン24時間ウイナーとなった787Bもロータリーエンジンだった。
新たに開発した発電用ロータリーエンジン『8C』は、必要とされる出力性能をコンパクトに実現できるロータリーエンジンの特長を活かし、高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載している。そして、このコンパクトな電動駆動ユニットと、17.8kWhのリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクを組み合わせることで、独自のシリーズ式プラグインハイブリッドシステムを実現した。
また、普通・急速両方の方式に対応した充電機能や1500Wの給電機能、使用シーンに合わせて選択できる『EVモード』、『ノーマルモード』、『チャージモード』の3つの走行モードを備えている。
さらにMX-30 e-SKYACTIV R-EVには特別仕様車『Edition R』を設定した。黒基調の外板色および内装色としながら、ルーフサイドにはマツダ初の乗用車である『R360クーペ』のルーフ色を復刻したマローンルージュメタリックを差し色として採用している。また、フロアマットやシートのヘッドレストには、ローターの形状を模したバッジやエンボス加工などの専用デザインを施した。