40代以上のクルマ好きオヤジにとって、愛車にお金と時間をかけたいけれど、そんなの無理! という人も多いだろう。なるべく安く、簡単に、早く、そして疲れない、というキーワードに、クルマ好きのメンテを行う本企画。
永遠に結論が出そうもない!? ボディコーティングの「撥水か、親水か(疏水もあり)問題」ですが、今回は結論を出すべく、シュアラスターの撥水タイプ、親水タイプのコーティング剤を徹底比較した。
文・写真/ベストカーWeb中年オヤジO
【画像ギャラリー】コーティングは撥水か親水か 水滴がコロコロと流れて気持ちいいのは撥水タイプ!(11枚)画像ギャラリー
■気持ちいいけど雨が降ってしばらく経つとボディにイオンデポジットが付着してがっかり
家の車庫前を通って下校する小学生たちに、また洗車してる……、洗車おじさん今日もキレイにしてる、などと通りすがりにつぶやかれている中年オヤジOです、こんにちは。
ところでみなさんは、ボディコーティングは撥水タイプが好きですか、それとも親水タイプがお好みでしょうか?
撥水タイプのコーティング剤って、施工後の水はじきテストで、水滴がバチバチに、コロコロと落ちて超気持ちいいですよね。水滴も真ん丸でプクプクしてます。
専門用語で塗装面と水滴の接触角度というもので区別され、撥水タイプが100度以上、疏水タイプが40~90度、親水タイプが40度以下とされています。
見た目では、水滴の形がパンパンの真ん丸に近いのが撥水タイプ、やや半月に近い形状が疎水タイプ、親水タイプは半円をさらに上からつぶしたイメージでかろうじて円の形が残っているイメージです。
撥水タイプのコーティング剤は、施工後、雨が降って晴れたりして1ヵ月もすると、シミのようなイオンデポジットがポツポツと発生してしまう。抜群の水はじき効果はいいんだけれど、それががっかりポイントなんですよね。
いっぽう、親水タイプは施工後の水はじきでは、まとまって水が流れていくので、撥水タイプのような気持ちよさはありません。でも汚れがつきにくいんですよね。
そこで、今回もまたまた近所の大手カー用品に行ったわけですが、洗車用品、コーティング商品のコーナーに目をやると、いくつか目立っていた製品のなかに、シュアラスターのコーティング剤がありました。
棚には、撥水タイプの「ゼロドロップ(2480円)」、親水タイプの「ゼロウォーター(2480円)」、そして6ヵ月耐久を謳う撥水タイプの「ゼロプレミアム(4068円)」の3つが並んでいたので、自腹購入することにしました。いずれもスプレーして拭くだけの簡単コーティング剤です。
たいてい売れてる製品は、スプレー本体や入っている箱にPOPが貼ってありますが、そのうたい文句にコロッといってしまい、つい買っちゃうんだな、これが。
今回購入した撥水タイプの「ゼロドロップ」には「シリーズ累計500万本突破、1分に1本売れています」、「みんカラ2020カーケアコート剤液体スプレー部門 2020 年間1位」。続いて親水タイプの「ゼロウォーター」は「シリーズ累計500万本突破」。「シュアラスター ゼロプレミアム」は「みんカラ カーケアコート剤液体スプレー部門 2021 年間第1位」とPOPシールが貼られていました。
それぞれの謳い文句を見て一瞬、どれを買っても同じか、と頭をよぎりましたが、さっそく比べてみることにしましょう。
まずしっかりとボディ表面の汚れや埃を洗い流すため、中性洗剤でシャンプー洗車。その後、クリーナーで、前に施工したコーティング剤の残りがないか、落とした後、水洗いしました。
フロントボンネットに向かって一番右側は何も施工していない状態、その左は撥水タイプのシュアラスター「ゼロドロップ」、次は親水タイプのシュアラスター「ゼロウォーター」、そして一番右側はシュアラスター「ゼロプレミアム」を施工。
■撥水タイプの「ゼロドロップ」はどんな特徴がある?
説明書には洗車後、50㎝四方に1スプレーし、塗り延ばしてくださいとあり、濡れたボディでも水滴を拭き取ったボディでも使えますと書いてあります。
また、濡れたまま施工する場合は、クロスをこまめに絞りながら拭きとってください、とか、乾いたクロスで拭き上げると仕上がりがよりよくなりますとありました。
ニュアンスを汲み取り、洗車後の水滴を拭き上げた乾いたボディに4プッシュして液が乾く前に拭き上げていき、仕上げとして乾いたマイクロファイバークロスで拭きあげていきました。
成分は、電荷水、ガラス系特殊シリコーン(撥水タイプ)、天然高分子化合物、耐紫外線性向上剤。白濁状の液体で塗りやすく、特に拭きムラや拭きスジが発生してしまうということもありませんでしたね。
ちょっと気になったのは、どれくらい耐久性があるのか、ということ。説明書を見ましたが、書いておらず、1ヵ月に一度以上の施工をおススメしますとだけ書いてありました(見落としでしたらすみません)。耐久性は1ヵ月ということなんでしょうか?
■親水タイプのゼロウォーターは?
続いて、撥水タイプと違ってシャワーをかけると、水滴がほとんど発生せず、まとまって水が流れていく親水タイプの「ゼロウオーター」です。
撥水タイプは水がコロコロと落ちていくのは気持ちいいんですが、イオンデポジットができやすいので、最近は親水のほうが洗車の時の気持ちよさはないけど、汚れがつきにくいから、今の頭だとこっちにしてみるかという感じであります。
成分は親水タイプの電荷水、ガラス系特殊シリコーン、天然高分子化合物、耐紫外線性向上剤と書いてあります。
こちらも50㎝四方1プッシュを目安に4回、水滴を拭いた乾いたボディに塗っていき、仕上げに乾いたクロスで拭き上げていきました。
「ゼロウオーター」、「ゼロドロップ」ともにベタっとせず、非常に塗りやすいですが、親水タイプの液のほうが白濁具合が弱く、液が薄い印象です(よく振った後に比べました)。
こちらも特に耐久性については触れられていませんが、1ヵ月に1回以上の施工をおススメしますと書いてありました。
■さらに高撥水のゼロプレミアム
3つ目は、パッケージに究極の「艶、光沢、耐久性」を実現した、プレミアムコーティング」、6ヵ月耐久と書いてある「ゼロプレミアム」。これは期待できそうですねえ。
先に紹介した2製品と違って、「水滴を拭き上げた後、50㎝四方を目安に1プッシュして塗り延ばしてください」、(濡れたボディでも使えます)と、ちょっと違っています。乾いたボディにスプレーしたほうがいいと読み取りました。
「ゼロドロップ」と何が違うのか成分を見ると、水染みがつきにくいといわれるケイ素系レジンが加えられています。よく振った後にボトルに移し替えて液剤を見ると、白濁しており、見た目の濃さはゼロドロップと見分けがつかないレベルです。
このゼロプレミアムも塗りやすいですが、何よりも艶感がありました。そして一番違うのが耐久性。パッケージには「6ヵ月耐久」、3ヵ月1回以上の施工をおススメしますと書いてあります。
耐久性についての言及がなく、1ヵ月に1回以上の施工をおススメしますと書いてあるゼロドロップやゼロウォーターとは差が付けられています。
■定着1時間後に水をかけて水はじきをチェック!
水をかけると明らかに違う。親水タイプの「ゼロウォーター」はまとまって水が落ちていきますが、撥水タイプの「ゼロドロップ」、「ゼロプレミアム」はおもしろいように水滴がコロコロとはじいています。
全然違う、というような大きな差は感じられませんでしたが「ゼロプレミアム」のほうがより水をはじいているのがわかります。
■CCIの疎水タイプを加えて、親水タイプ、疎水タイプ、撥水タイプで比較してみた
前述したとおり、撥水タイプと親水タイプの中間にあたるのが疎水タイプのコーティング剤。前回テストしたCCIの疎水タイプのコーティング剤「スマートミストネオ疎水タイプ」を加えて、ボンネット右側に親水タイプのシュアラスター「ゼロウオーター」、中央にCCIの疎水タイプの「スマートミストネオ疎水タイプ」、左側に撥水タイプの「ゼロドロップ」を施工し、水はじきテストをしてみました。もちろん、洗車後にクリーナーで下地をキレイにした後、施工。
左側のゼロドロップの水はじきは気持ちいい! やはり疎水、親水タイプは、水滴があまりなく、ほんとにコーティングしてあるの? と疑問を感じてしまうほど。CCIの疎水タイプとシュアラスターのゼロウォーターのまとまって水が落ちていく感じについては、見た目では大きな差は感じられなかった。
■1ヵ月後に汚れが付いているかチェックしたい
いかがだったでしょうか? 撥水タイプ、疎水タイプ、親水タイプをテストしてみましたが、う~ん、なかなか難しいですね、結論を出すのは……。
1ヵ月以上洗車をしないという人は親水タイプ、1ヵ月に2回以上とか、マメに洗車をする人は撥水タイプでしょうか。
いずれにしてもスプレーして拭くだけの簡単コーティング剤は、マメさが必要かもしれません。担当は、今のところ、あの水はじきの気持ちよさは代えがたいので、撥水タイプかなあ。でも数週間でイオンデポジットがついてしまうのが気になるところですが、そうなったらまた洗車すればいいわけで……。
ということで、ボディサイドやルーフに、撥水タイプ、疎水タイプ、親水タイプのコーティング剤を施工し、汚れの付き具合を調べてみることにしました。一応、1ヵ月後にチェックする予定ですが、もう少し伸びるかもしれません。
ワタクシ、ただいま、コーティング沼にハマっておりますが、まだまだひよっこですので、こんなのがあるよ、とか、これがいいというのがありましたらぜひコメント欄にお寄せください。
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