プラダの御曹司として知られるロレンツォ・ベルテッリは1月8日、自身のSNSで2023年WRC世界ラリー選手権の第2戦、ラリー・スウェーデンにトヨタGRヤリス・ラリー1で参戦することを明らかにした。
昨季2022年は第11戦ラリー・ニュージーランドで、ミリタリールックのMスポーツ・フォードWRTのフォード・プーマ・ラリー1をドライブしたベルテッリ。34歳のイタリア人は長年にわたってフォードのマシンでWRCに挑戦してきたが、2023年はトヨタ車のステアリングを握ることとなった。
彼に貸し出される車両は昨年、勝田貴元がドライブしていたTOYOTA GAZOO Racing WRTの4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1だ。
日本人WRCドライバーの勝田は今季サテライトチームからワークスへと昇格し、3台目のGRヤリス・ラリー1をセバスチャン・オジエとシェアすることになっている。なお、“8冠王者”オジエが3台目をドライブする際は、勝田はチーム外から4台目のGRヤリス・ラリー1でラリーに参加するとされている。
このことを踏まえてチーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは以前、オジエが出場しないイベントでは4台目のラリー1カーをプライベーターに貸し出す可能性があることを示唆していた。
今回、ベルテッリによって行われた発表は、TGR WRTによるラリーカーのレンタル計画がスタートすることを意味し、同時にオジエが第2戦スウェーデンには出場しないことを物語っている。
合計63回のWRC出走経験を持つベルテッリは、「お気に入りであるWRCのシーズンでの新しい冒険が待ち切れない」とのコメントをSNSに綴った。2月9~12日にスウェーデン北部のウメオで開催されるスノーラリーでは、2015年からコンビを組むシモーネ・スカットリンがコドライバーシートに座る予定だ。