12月8日、BMWは2023年のモータースポーツ・プログラムおよび、同ブランドを代表する20名のワークスドライバーを発表した。この中でインディカードライバーのコルトン・ハータ、元アウディワークスドライバーのシャルル・ウィーツ、同じくアウディから移籍のドリス・ファントールが新メンバーとして追加された。
また、すでにミュンヘンに拠点を置くメーカーへの移籍がアナウンスされていたマキシム・マルタン、レネ・ラストについても、ファクトリードライバーのラインアップに加わっている。
ファントールとウィーツは今年10月にアウディを離れた。このベルギー人ペアの動向については、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリントカップ3連覇に導いたチームWRTと同様に、アウディからBMWへと向かうものと以前から予想されていた。
アメリカのオープンホイールシリーズで活躍するハータは、2023年1月に開催されるデイトナ24時間でBMW MチームRLLのGTPラインアップに合流のを前に、ワークスドライバー入りが決定した。
22歳の彼は、すでにフロリダでの耐久レースにBMWマシンで過去3回出場している。2019年にチームRLLが運営するBMW M8 GTEで、デイトナデビューを果たすとその年のレースでGTLMクラス優勝を達成。翌年もM8 GTEのドライバーとして参加するがクラス5位フィニッシュとなった。2021年にはビル・オーバーレン、ロビー・フォーリー、エイダン・リードと組み、ターナー・モータースポーツのBMW M6 GT3をドライブしている。
この他、BMWジュニアチームのメンバーであるダン・ハーパー、マックス・ヘッセ、ニール・バーヘイゲンの3名もワークス昇格を果たした。
■キャツバーグら3名がワークスチームから離脱
一方、入る者がいれば去る者もおり、ニッキー・キャツバーグ、ステフ・デュッセルドルフ、アレクサンダー・シムズがBMWファクトリーチームを離れることになった。
BMWのフォーミュラEチームでも活躍したシムズは来季2023年、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するアクション・エクスプレス・レーシング(AXR)のキャデラックGTPドライバーとなることが決定済み。キャツバーグはWEC世界耐久選手権のLMGTEアマクラスにコルベット・レーシングから参加する予定だ。
12月8日に発表された2023年BMWワークスドライバーリストは以下のとおり。
■BMW Mモータースポーツ・2023ワークスドライバー一覧
ドライバー | 出身 | 生年月日 | ワークス加入年度 |
---|---|---|---|
ジェイク・デニス | イギリス | 1995年6月16日 | 2021年 |
コナー・デ・フィリッピ | アメリカ | 1992年12月25日 | 2018年 |
ジョン・エドワーズ | アメリカ | 1991年3月11日 | 2013年 |
フィリップ・エング | オーストリア | 1990年2月28日 | 2016年 |
アウグスト・ファーフス | ブラジル | 1983年9月3日 | 2007年 |
ダン・ハーパー | イギリス | 2000年12月8日 | 2020年 |
コルトン・ハータ | アメリカ | 2000年3月30日 | 2023年 |
マックス・ヘッセ | ドイツ | 2001年7月23日 | 2020年 |
エリック・ヨハンソン | スウェーデン | 1996年10月16日 | 2019年 |
イェンス・クリングマン | ドイツ | 1990年7月16日 | 2014年 |
イェッセ・クローン | フィンランド | 1990年9月3日 | 2014年 |
マキシム・マルタン | ベルギー | 1986年3月20日 | 2023年(2013年~2017年) |
レネ・ラスト | ドイツ | 1986年10月26日 | 2023年 |
ブルーノ・シュペングラー | カナダ | 1983年8月23日 | 2012年 |
シェルドン・ファン・デル・リンデ | 南アフリカ | 1999年5月13日 | 2019年 |
ドリス・ファントール | ベルギー | 1998年4月20日 | 2023年 |
ニール・バーヘイゲン | アメリカ | 2001年2月18日 | 2020年 |
シャルル・ウィーツ | ベルギー | 2001年3月1日 | 2023年 |
マルコ・ウィットマン | ドイツ | 1989年11月24日 | 2012年 |
ニック・イェロリー | イギリス | 1990年12月3日 | 2019年 |