クルマの愉しみの一つとして、なんだか最近「アウトドア」や「車中泊」といったキーワードに興味津々、あるいはやたら敏感だ、なんて人も多いだろう。
長く続いているキャンプブーム。その大きな楽しみのひとつに「焚き火」がある。夜長のキャンプサイトを彩る炎の灯りと温かさが、疲れた心を癒やしてくれる。
そこで今回は、まず知っておきたい焚き火の基本やアイテムをご紹介。
「難しそう…」なんて声も聞こえてきそうだが、薪の組み方や着火の道具にルールはない。スムーズに燃焼を安定させるための知恵をマスターして、自由に焚き火を楽しもう!
※本稿は2022年10月のものです
文/大森弘恵、写真/佐藤弘樹、大森弘恵、メイン写真/Andris@Adobestock
初出:『ベストカー』2022年11月10日号
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■燃焼に必要なのは熱と酸素と可燃物
うまく火が着いたと思ったのに立ち消えする。これが焚き火初心者の前に立ちはだかる大きな問題だ。
“モノが燃える”には可燃物、酸素、熱の3つが必要なのはご存知のとおり。焚き火では可燃物=薪、酸素=空気、熱=マッチの火。では、全部そろっているのに燃えないのはなぜ?
実は焚き火=薪自体が燃えているわけではない。薪と酸素が熱を吸収して高温になることで、薪が分解されてガスが発生する。このガスが燃えて炎が上がり、ガスが出なくなると炎が立たない熾火になる。
マッチ1本の熱では薪の成分を分解するには到底足りない。そこで、マッチ1本でも分解できる、細くて柔らかな「焚き付け」をたっぷり用意し、太い薪を燃やすのに、こと足りる熱を作る必要があるのだ。
また、少し火が大きくなったからといって、乱暴に太い薪を追加したり空気を送ると、せっかくの熱が吹き飛んでしまう。最初はあせらず見守ることも大切だ。
なお、湿気を含んだ薪の場合、水蒸気が邪魔をして、なかなか分解に必要な温度に達しない。初心者こそよく乾いた薪や焚き付けを手に入れよう。
■01 細・柔をたっぷり用意すれば太・硬薪へのリレーは簡単
細くて柔らかい「火口」を燃やし、その熱でそれよりも太い焚き付けを燃やす熱を作る。そうやって少しずつ太くて硬い薪へと、火を「リレー」するのが焚き火の定石だ。
●01-02「火口」をたっぷり集める
乾いた樹皮や松ぼっくり、ほぐした麻ひもが「火口」の代表。市販の着火剤は保管状態がいいものを用意。
●01-02 薪は太さごとにわけて木くずも活用
薪を割っておき、太さごとにわけて、細いものから順番にくべていく。木くずも焚き付けにしよう
【Tips!】薪割りは年輪をよく観察
板を敷き、薪を立てたら、年輪に沿って鉈の刃を当てる。あとは、鉈の背を硬い薪でたたけば、足先や手を切ることなく薪を割れる。軍手だと滑りやすいので素手で鉈を握ろう。
■02 充分熱を蓄えるまで 薪をいじるのは「待った」!
たっぷりの焚き付けや細い薪が熾きになったら、少し太い薪をそっと置く。この段階で火をいじりすぎると、熱が逃げて立ち消えの原因に。次に置く薪を温めておいてもいい。
【Tips!】手軽なのはライター! 濡れ、寒さにも備えよう
ライターは扱いやすいが、低温下では火花が飛ばないことも。濡れても寒くても、確実に火花が出るファイヤースターターや防水マッチがあると安心
■03 ひと目でわかる! 後悔しない焚き火レイアウト
キャンプ場で不用意に焚き火をすると、隣のサイトが煙だらけになったり、クルマやテントに火の粉が飛んで悲しい目にあいかねない。自分も周囲の人もハッピーになる焚き火レイアウトを目指そう。
■04 火は薪に沿って上がるから炎を大きくするなら薪を立てる
薪が2本以上あると互いの熱で燃え続けるが、1本では立ち消える。また、薪を高く重ねると炎が大きくなるし、薪が何本も交差するところに炎が集中する。こうした特性を覚えれば火加減は思いのまま。
■これから焚き火をはじめるなら! ギャラリーでは「焚き火ギア」をご紹介。
せっかく焚き火道具をそろえるなら、すぐにだめになるものではなく長く使えるものを選びたい。
焚き火台やトングなど、ひと通り買っても総額2万円以下になる良品を集めてみた。ぜひ見てみてほしい。
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投稿 アウトドアで失敗したくない人の「焚き火の基本テク」 覚えておくとマジでモテちゃうかも!? は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。