ランボルギーニ ウルス ペルフォルマンテを試乗。666馬力とハイグリップセミスリックのおかげで、ランボルギーニ ウルス ペルフォルマンテはとんでもないレーサーになった。それは最速のSUVになれるのか?
ランボルギーニは、「ウルス」をさらにパワーアップさせ、16馬力アップとオプションのピレリP-ZeroトロフェオRタイヤを装着した「ペルフォルマンテ」に変身させた。悪魔のような666馬力のパワーで突き進み、カーボンファイバー処理で50kgの軽量化を実現したという。実際のところは?乾燥重量は2,197kgで、これは公表値よりも47kg多いものの、フェイスリフト前のクルマで計測された2,241kgよりは44kg少ない。
「ペルフォルマンテ」は、ランボルギーニはパンフレットで7.0km/ℓとしているが、我々は6.4km/ℓと計算している。
スーパースポーツカーのような疾走感
さて、満タンにしたところで、「ペルフォルマンテ」の縦方向の動力性能を見てみよう。メーターを差し込み、ローンチコントロールを作動させれば出発だ。測定終了時には、静止状態から3.2秒で100km/hに到達する。純正スペックよりコンマ1秒速い。
ランボルギーニは0-200km/hの値も提示しているが、我々のテストしたウルスは11.6秒と10分の1秒の誤差があるため、これは測定許容範囲内とする。標準装備のセラミックブレーキはウルスを時速100km時から31.5mで完全停止させるが、オプションの「トロフェオR」では、そのソフトコンパウンドが非常に有効となる。
パフォーマンスに対する明確な最適化
次の修練: 長距離。ザクセンリンクサーキットに向かうアウトバーンでは、ランボルギーニの開発者たちが主にドライビングダイナミクスに取り組んだことが明らかになった。ちなみに、「ペルフォルマンテ」のオプションリストには、エアサスペンションは含まれていない。唯一のオプションは、再チューニングされ剛性が高められたスポーツサスペンションだ。全高は20mm低く、トレッドは16mm広くなっている。
空力的には、フロントの低くなったエプロンが印象的で、2つのブーメランエレメントは「ウラカン テクニカ」を彷彿とさせる。ボンネットはフルカーボン製で、リアにはカーボンファイバー製エンドプレートを備えた小型ルーフウィングが、「カイエン ターボGT」を彷彿とさせる。リアウィンドウ下のティアオフエッジには、小さなカーボンファイバー製のフラップが取り付けられている。このような努力の結果、ダウンフォースは38%向上している。
しかし、それが高速ラップで役に立つのか? 即答!Yes!だ。タイムトライアルドライバーのギド ナウマンは、アンダーステアの多さを訴えていた。コーナリングスピードを発揮する前に、車重がタイヤの側面をこすってしまうのだ。とはいえ、ドライビングダイナミクスのレベルは極めて高い。
ザクセンリンクサーキットではランボが王者だ!
トルセン全輪駆動のアクティブリアディファレンシャルにより、ペルフォルマンテはカーブから自信を持って飛び出すことができる。常に若干のパワーオーバーステアとアジリティを高めるスリップを伴う。小さな丘の上でもリアエンドは控えめに緩み、カート場へ下る高速の左カーブでは、ウルスはオーバーステアとアンダーステアの間を行ったり来たりして踊るような動きを見せる。
ラルフワルトマンコーナーは全開で問題なし、ザクセンコーナーは遅めのブレーキングでOKだ。ここでは、フロントに440枚のディスクを使用したセラミックブレーキシステムが威力を発揮する。ケッケンベルグコーナーでは、縁石で半減速してリアを回し、カーブの出口では何事もなく一気に加速する。パワフルだ!
タイムモニターによれば、1分34秒86というSUVの新記録で、フェイスリフト前の「ウルス」より2.13秒速い。そしてさらに重要なのは、「ポルシェ カイエン ターボGT」に100分の24秒の差をつけていることだ。
ランボルギーニ ウルス ペルフォルマンテのテスト走行
結論:
メンテナンス、燃費、価格がペルフォルマンテの評価を台無しにしている。潜在顧客が全く興味を示さないカテゴリーだが・・・。結論: 最速のSUV、それだけがランボ好きには必要なことなのだ。
Text: Alexander Bernt
Photo: Lamborghini S.p.A.