12月6〜7日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の鈴鹿合同テスト。2日間3セッションのテストが行われたが、14台の参加台数のうち7台をB-MAX RACING TEAMの車両が占めた。これほど多くの台数を送り込んだ狙いと、2023年もこの台数が出てくるのかどうかを、チームの組田龍司総代表に聞いた。
B-MAX RACING TEAMは、2022年は木村偉織、菅波冬悟、今田信宏、DRAGONという4台をメインに戦い、最終大会の岡山ではロベルト・メルヒ・ムンタンを起用。最大で5台体制で参戦していた。そんなB-MAX RACING TEAMが、今回の鈴鹿合同テストではなんと7台を投入。全参加台数の半分を占めた。スーパーフォーミュラの松下信治、ラウル・ハイマンの車両を合わせれば、9台という大所帯となった。
こうして多くの台数を送り込んだ狙いについて、組田総代表は「本来ルーキーテストというものはこういう意味合いだと思っています。今季はひさびさに外国人ドライバーが渡航できるようになりましたが、スーパーフォーミュラ・ライツを体験してもらって『日本のシリーズはいいな』と思ってもらい、そのうちの何人かが参戦にこぎつけられればと思っています」と語った。
「日本人ドライバーも含め、より多い参加機会を作ることで、将来的に選手権の台数が増え、レベルが上がってくれることを目指してのことです」
実際、今回は木村、菅波、今田に加えブライス・アロン、ダビド・ビダレス、澤龍之介、堤優威、三井優介と外国人、日本人問わず多くのドライバーを起用。さらにスーパーフォーミュラもドライブしたイゴール・フラガ、ラウル・ハイマンもダラーラ320を初トライし、多くの機会を提供している。しかし、シーズン中5台を動かしていたとはいえ、やはり7台という台数は多くの苦労を伴ったようだ。
「7台はさすがに大変でした。シビれましたね(苦笑)」と組田総代表。
今回のテストに参加した車両は、B-MAX RACING TEAMが走らせていたスピースA41エンジンを積む車両が5台、さらにルマンから1台を駆り、これにスピースエンジンを積んだ。また、2022年にHELM MOTORSPORTが走らせていた東名TB14F3 2020エンジンを積む1台を借りての走行となった。
では、実際2023年シーズンを迎えたときに、7台体制ということもあり得るのだろうか。組田総代表は、実際は4〜6台という数字になりそうだとしつつも、「もちろん限りなくそれを目指して動いてはいます。外部の協力してくださるメカニックさんを含め、体制は作れるようにはなりました。もしドライバーと契約までこぎ着けることができれば、7台はあり得ると思っています」と語っている。
より多くのドライバーにチャンスを与え、スーパーフォーミュラ・ライツのレベルを上げたい……というのは組田総代表の変わらぬ願いでもある。2023年にどんな体制が敷かれるか、楽しみなところだろう。