FIA会長モハメド・ビン・スライエムが、新チームをF1に迎えるための計画の一端を発表した。FIAは、F1チームを立ち上げることに関心を持つ者を確認するためのプロセスをスタートするという。これは、F1参戦プロジェクトを始動しているアンドレッティ・グローバルにとって朗報と言えるだろう。
ビン・スライエム会長は、1月2日、Twitterを通して、「FIAの我がチームに対し、FIA F1世界選手権の新チーム候補の関心表明プロセスを開始することを検討するよう要請した」というメッセージを発信した。
関心表明プロセスが始まることが、新しいF1チームの誕生に直結するとは限らないものの、名乗りを上げたチームが財政面、技術面においてF1活動が可能であると認められれば、エントリーへの道が開けるかもしれない。
F1にはこの7年でハースの1チームしか新規参入を行っていない。2010年に向けて承認された3チーム、HRT F1、ケータハムF1、マルシャは、生き残ることができなかった。当時は現在と異なり、バジェットキャップ規則が導入されていなかった。
当時との条件の違いとして挙げられるのは、F1新規参入者には、希薄化防止課徴金として2億ドル(約261億円)が科されることだ。これにより、十分な資金力のある者のみに資格が限定されることになった。この2億ドルは、チーム数増加により受け取るプライズマネーが減少することを補うために既存チームに均等に分配される。しかし、このシステムにかかわらず、既存チームからは、11番目のチームの参入は自分たちのメリットにはならないとして反対する声が上がっている。
関心表明を行うものと予想される筆頭は、アンドレッティ・グローバルだ。マイケル・アンドレッティはF1参戦を強く望み、アンドレッティ・グローバルとして早ければ2024年からエントリーするというプランを示してきた。インディアナ州フィッシャーズにはモータースポーツ活動全体を担う新ファクトリーの建設が決まり、すでに着工されている。
F1が商業的成功を収めている今、アンドレッティ以外にも関心表明を行う者が出てくる可能性がある。詳細については、FIAによるプロセスが正式にスタートし、進行するなかで明らかになっていくだろう。