1月22日、WRC世界ラリー選手権の2023年シーズン開幕戦『ラリー・モンテカルロ』競技最終日のSS15~18が行われ、デイ1のSS1からトップの座を守り抜いた“モンテマイスター”ことセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を飾った。日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6位でフィニッシュした。1月19日(木)から4日間にわたって行われた開幕戦モンテカルロの全日程を戦い終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●オット・タナク(#8 フォード・プーマ・ラリー1)/総合5位
「全体的に順調な週末だった。多くのことを学んだし、走行距離も充分重ねることができた。改善すべき点はあるし、安定性を増してスピードを上げるようにしなければならない」
「パワーステージでは、このマシンで競争力を出すことが可能だということが間違いなく示されたが、よりよいバランスを見出して速さを出せるようにする必要がある」
●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/リタイア
「ラリー中のペースは力強いものだったと思う。日曜日の午前中のリスタートの後でさえもね。先頭集団についていけるペースがあることを示してきたから、その自信を持ち続けて諦めないようにしないといけない」
「僕自身は、クルマはとてもドライブしやすかった。モンテカルロのドライ・ターマックでは、マシンは信じられないほど素晴らしくて、フィーリングも良かった。改善すべき点はいくつかあるけれど、全体的に最高の経験だった」
「ペースは昨年よりも上がっていたと思う。進歩が見られたし、今年後半のグラベルでは表彰台を狙うことができるだろう」
●ジョルダン・セルデリディス(#9 フォード・プーマ・ラリー1)/総合24位
「(ラリー・モンテカルロにしては)これはおそらく、もっとも簡単なものだったと言わざるを得えない。純粋なドライ・アスファルトラリーだったが、僕はとても気に入った」
※SS18後のインタビューより
■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合3位
「今週末は全力を尽くしたし、もっと優勝争いに加わりたかったけれど、昨年と比べればこれでも新シーズンのよいスタートを切ることができたと思う。スピードはあまり出ていなかったが、それほど悪くはなかったので、心配しすぎることはないだろう」
「タイヤの摩耗が他のマシンよりもひどく、リスクを冒しても先頭のタイムに追いつくポジションには立てなかった。僕たちがそうしていたようにクレバーにならなければならなかったんだ」
「マシンを道路上にキープするようにしていた。最終的にモンテカルロの表彰台に戻れたのでよかったよ。スウェーデンはまったく違うタイプのイベントになるから、優勝争いに加われるはずだ」
●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合8位
「今週末は重要な走行距離を重ねて、前進することができた。ターマックでは、速いタイムを出したければ賢く対処する必要がある。速く進むことができるというフィーリングをマシンから感じ取らなければならないんだ。今週末はまさにそうすることができたと思う。ペースが出ていないことがわかっていたので、徐々に改善してある程度進歩できた」
「次のターマックイベントである(第4戦)クロアチアに向けて、よりしっかりと準備ができたと思う。望む速さが出せるように、細部について取り組む必要がある。すごくトリッキーなことだ。レベルがとても高いから、トップのタイムに追いつくには完璧であることが必要なんだ」
●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合7位
「正直、今週末は僕たちの基準や期待に届くものではなかった。昨日はハイブリッドに多くの問題があったけれど、今日の最終ステージでもまた問題が起きたんだ」
「チームが僕たちにより優れたパフォーマンスのマシンを与えようと、全力を尽くしていることはわかっている。問題があったことは残念だが、チームとして状況にうまく取り組んできたので、勇気を持って前を見据えることができる」
「今日はもう少し楽しめたし、問題があったにしてはタイムはよいものだった。少なくともポジティブだったよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合2位
「非常に満足できる週末だった。ラリーの序盤は出走順による路面クリーニングの影響が予想以上に大きく、タイムをかなり失ってしまったが、その後は良いペースで走ることができた」
「路面クリーニングがなされたステージを走る時は、他のドライバーと同じペースで走ることが可能だったし、ベストタイムを争うこともできた。最終的にはパワーステージでフルポイントを獲得し、シーズンの初戦で多くのポイントを得られた」
「チームの素晴らしい仕事によって我々のチームは全員が速く、自信を持って走ることができたと思う。モンテカルロのマスターであるセブ(セバスチャン・オジエ)に対しては、心からおめでとうと言いたい」
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合4位
「全体的にはポジティブな週末だった。ペースはかなり良かったが、さらに速く走ることもできるパフォーマンスがあったはずだ。金曜日には表彰台争いから脱落してフラストレーションが溜まったけれど、それがラリーというものだし、時にはそういうこともある」
「そのあとは4位につけるのが精一杯で、3位との差は少し大きすぎた。それでもシーズン開幕戦としては充分なポイントを獲得できたし、まずまずのパフォーマンスだったと思う。クルマはとても調子が良かった。また、チームも一生懸命働いてくれた。それが今回のリザルトにも表れていると思う」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合優勝
「完璧な週末だった。このラリーは自分にとって大きな意味があり、勝つことはつねに特別なことなので、優勝の喜びを満喫したいと思う。自分自身、そしてチームのことも誇りに思っている」
「この週末はチームにとってかなり優位な展開だった。トヨタは今回も素晴らしいクルマを提供してくれたので、感謝している。ワン・ツー・フィニッシュでシーズンをスタートできたのは素晴らしいことだし、カッレ(・ロバンペラ)も良いパフォーマンスを見せてくれた」
「昨日はもっと速く走れるとわかっていながら、リスクを冒したくないという気持ちが強く、ナーバスになっていた。今日はもっと純粋に走ることができると思っていたし、ラリーの終盤を楽しむことができたよ」
「ヴァンサン(・ランデ/コドライバー)が初優勝したことも本当にうれしく思う。彼と組んで2戦目だったにもかかわらず、僕のサイドシートで完璧な仕事をしてくれた。優勝に相応しい働きをしたと思うよ」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合6位
「ラリーモンテカルロは総合6位! 最終SSまでオイットさんとの5番手争いがありましたが、、、この経験は今後に活かします! 次はラリースウェーデン」
※Twitterより