日本気象協会が提供する「GoStopマネジメントシステム」は、物流向けの道路ごとの輸送影響リスク判断支援サービスである。この度、スマホ専用サイトが開設され、物流の最前線に立つトラックドライバーにも使いやすくなった。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、画像/フルロード編集部・日本気象協会・国土交通省
物流確保のための取組みとしてロジスティクス大賞を受賞
一般財団法人日本気象協会が2020年6月からサービス提供を開始している「GoStopマネジメントシステム」は、トラックドライバーの出発前に荷主企業と物流企業が事前の対策を行なえるよう、大雨や大雪に関する情報提供を行なうもの。
激甚化する気象リスクに対し、物流事業者と荷主が協力してリスク回避を可能にするサービスとして注目され、ロジスティクス推進に向けて優れた実績を上げた企業・団体を表彰する2021年度(第38回)の「ロジスティクス大賞」を受賞している。
これまでは主にPC用のサービスで、オフィス内での利用を想定していたが、2022年12月26日、この「GoStopマネジメントシステム」にスマートフォン専用サイトが開設された。
物流事業者や荷主に加えて、物流の最前線に立っているトラックドライバーも大雨や大雪など気象災害のリスクをより簡便に判断できるようになった。スマホで気象リスクを確認できる専用サイトの開設は、トラックドライバーにとって朗報と言えそうだ。
専用サイト開設の背景
サービスを運用していく中で、サービスを利用している企業から、次のような声が出ていたという。
「オフィス外でもスマートフォンで各情報を閲覧したい」
(物流企業担当者)
「休憩中やこれから出発するドライバーに行き先までのルート上にて、どのようなリスクがあるのか直接見てもらいたい」
(物流企業担当者)
こうしたサービス利用者からの「ドライバー自身にもルート上のリスクを事前に把握してもらいたい」という声を踏まえて、トラックドライバー向けに今回新たにスマートフォン専用サイトを開設したもの。
運行管理者のほか、配送先に向かっているドライバーにも「GoStopマネジメントシステム」が提供する物流向け気象情報を利用してもらうことで、輸送影響リスクの回避や更なる安全輸送が可能になる。
「GoStopマネジメントシステム」の特徴
「GoStopマネジメントシステム」サービスは、利用する地点の天気予報のほか「物流に影響を与える道路への影響予測」の情報を日本気象協会の気象コンサルタントから利用者へ提供する。
その情報は詳細にわたり、各路線のインターチェンジや区間ごとに5つの気象要素(雨、風、雪、吹雪、越波)による輸送影響リスクを1時間単位で提供する。
また、悪天候時の配送計画の変更や輸送可否の判断、ドライバーの安全確保に利用可能とするため、台風や大雪などシビアな気象に対して最大1週間前から詳細な情報を提供し、関係機関とのスムーズな調整も支援するという。
サービスの利用料金は月額定額制だが、詳細は日本気象協会まで問い合わせて欲しいとのこと。
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