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 コロナ禍は依然として続くが、忘年会シーズンもたけなわの師走。2022年10月に大阪府高槻市の市営バス運転手が運転前に「蒸しパン」を食べ、アルコールを検知されて戒告処分を受けたが、クルマを運転する際は思わぬ食べ物にアルコールが潜んでいると用心するに越したことはない、と下戸の安東アナウンサーが実体験を交えて語る!

文/安東弘樹、写真/安東弘樹、AdobeStock(トビラ写真:Monkey Business@AdobeStock)

■出勤前にバス運転手が蒸しパンを食べてアルコール検知!?

大阪府高槻市の市バス運転手は運行前の通勤時に「蒸しパン」を食べたところ、同市の内規を超えるアルコール基準値が検出され、戒告処分を受けたという(sasazawa@AdobeStock)

 先日、次のようなニュースを目にしました。下戸でアルコールに敏感な私としては無視できない内容でしたので皆様とも共有させていただき、特にアルコールに弱い人には注意していただきたいと思います。

「大阪府高槻市は2022年10月31日、乗務前の検査でアルコール分が検知されたとして、市バスの40歳代の男性運転手を戒告の懲戒処分とした。「蒸しパンを食べた」と説明している。市によると、パンでもアルコール分が検知されることがあるという。発表では、運転手は10月23日朝の検査で、呼気1L中に0.11mgのアルコール分が検知された。運転手は「出勤途中の車内で蒸しパンを食べた。申し訳ない」と反省しているという」(読売新聞2022年11月1日)

 このニュースを目にして私は驚きました。正直、私も蒸しパンは嫌いではありませんし、希にエナジードリンクや栄養ドリンクを口にすることもあります。もちろん、成分表を確認はするのですが、「アルコール度数」の表記がなければ、問題視することはこれまではありませんでした。

 ちなみに、前述の記事のとおり、このバスの運転手さんは道路交通法では取り締まりの対象にはなりません。

 呼気1L中、0.15mg以上が酒気帯び運転となりますので、この場合、高槻市内規による処分ということになります。

 ただし、国の道交法でも体質的にお酒に弱い人の場合、0.15mg以下でも状態によっては「酒気帯び運転」、より厳しい「酒酔い運転」で検挙される可能性もあるといいます。

 私もアルコールに弱いので、油断していると酒気帯び運転状態になるかもしれません。

■魚介系のおいしい某居酒屋チェーンでしこたま食べたら……

舞台を見に行った帰りに安東アナは海鮮系の居酒屋へ夕食に行ったのだが、この後まさかの展開に……!?(写真はイメージ:jikoman@AdobeStock)

 私にも実はかつて、こんなことがありました。7~8年前だと思いますが、共演者の舞台を観に行き、夜遅くなってしまったので家族と食事をするのを諦め、魚介類がおいしい某チェーンの居酒屋さんに「食事」に行きました。

 私はお酒を飲めないので若干、お店に対して引け目を感じながら、空腹でしたので料理をたくさん注文したのですが、そのなかに私の好きな「アサリの酒蒸し」も含まれていました。アルコールは飛んでいるはずなので、私も酔いませんでしたし、とてもおいしくいただいたのです。

 私はお酒を飲まない代わりに食べる量は学生時代と変わらないため、結構な額のお勘定に驚きながら、お店を後にしました。そして近くの駐車場に停めていたクルマに乗り込み、帰路に付いたのです。ところが、走り始めて数分で警察の大規模なアルコール検査の検問に遭遇しました。

■警察官から「お酒飲みましたね!」と言われ、驚愕!!

安東アナがこの際に食べていたという「アサリの酒蒸し」。下戸の方はさらにご注意を!(kazoka303030@AdobeStock)

 その時には何を食べたかなど、意識せずに自信満々に警察官に息を吹きかけました。

 すると、その警察官の方の表情が一気に厳しくなり、「お酒を飲んでいますね。こちらに来てください」と言われ、文字どおり驚愕しました。元よりお酒は飲めませんので、あり得ないからです。

 あまりに焦って、「私、お酒飲めないので絶対にあり得ません、ウィキペディアで調べてみてください!」などと今思えば訳のわからないことを言ったのを覚えています(笑)。

 その時に、ふと、「アサリの酒蒸し」のことを思い出し、「もしかしたら、ついさっき食べた酒蒸しの臭いが残っていたのかもしれません」と申告したら、言い訳と思われ、「そんなので臭うワケがないでしょう!」と若干、警察官に切れ気味で言われ、いよいよ焦りました。

「もしかしたらお酒に弱い人は酒蒸しでアルコールが残ってしまうのかもしれない」と弱気になってしまい、『安東アナ酒気帯び運転』というネットニュースの見出しさえ頭に浮かんできました……。これはレギュラー番組も降板かもしれないと変な覚悟さえしてしまいました。

■再度、アルコール検査器に臨んだが……結果は!?

自分自身が酒気帯び運転でネットニュースの見出しに出てしまうのでは、と恐怖に陥った安東アナ。レギュラー番組降板も頭をかすめたというから気が気じゃない!(oatawa@AdobeStock)

 ドキドキしながら検査器に息を吹き込みます。開き直っていたので? 思いっきり息を吐き出しました。路上での検査でしたので、道行くクルマや人から検査をしているのは丸見えでした。

 何人かの人には指を差され、いよいよ(ニュースでの)見出しが現実味を帯びてきました。

 さらにはほかの警察官も集まってきて、食い入るように検査器の数値を見ています。

 さまざまなプレッシャーのなか、息を吐ききり、いよいよ数字が……。

 結果は0.01mgの表示。

 その瞬間、集まっていた警察官が「なんだ……」という雰囲気で、全員が、サーッとその場からいなくなりました。え!? これで終わり? 「スミマセンでした」とか「ご協力ありがとうございました」のひと言もなし!? そう思っている私を察知したのか、現場で一番若くてイケメンの警察官の方が、「申し訳ございません。ご面倒をかけました」と言ってくださったのが妙に嬉しかったのを覚えています。

 まさに緊張感に包まれた15分間ほどでした。

■食パンなどもクルマの運転前には要注意!

バスの運転手の間では常務前には食パンを食べないことは常識なのだとか(Tatsuro@AdobeStock)

 私は、この時は問題ありませんでしたが、もしかしたらアルコールの匂いが本当にしたのかも知れません。クルマから降ろされた時には自分でもアルコールの匂いがする気がしましたし、改めて運転する前には酒蒸しもやめておこうと心に誓いました。

 ちなみに、このニュースで問題になったのは蒸しパンですが、例えば普通の食パンでも体質によってはお酒が飲めない人だけではなく、腸内に発芽酵母(イースト)が存在している人も存在し、その場合、腸内で炭水化物や砂糖などがエタノールに変化してしまうので、パンは特に注意が必要だそうです。

 私は知らなかったのですが、バスの運転手さんは乗務前にパンを食べないのが常識だそうです。皆さん、「クルマを運転する」ということは重大な責任を伴うものだということを認識し、お互いに食べる物にも気をつけましょう!

【画像ギャラリー】何気なく「酒気帯び」になってしまうモノ食べてませんか? 下戸の安東アナも恐怖体験あり!(4枚)画像ギャラリー

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