往年のバイクレースとマシン、ライダーを振り返る雑誌『レーサーズ』から派生した書籍『レーサーズノンフィクション』のシリーズに、元レーシングライダー八代俊二氏の初自叙伝『突っ込みハッチの七転び八起き』が加わった。
その出版を記念して、サイン本販売とトークショーが大阪のアールエスタイチのフラッグシップストア(TAICHI FLAGSHIP STORE)で開催される。日時は12月25日(日)、11時から13時まで。参加は無料。
トークショーの内容は、著者・八代氏とレーサーズの加藤編集人による本制作の裏話。執筆に当たっての苦労や惜しくも掲載できなかった話も披露されるという。
■突っ込みハッチの七転び八起き
かくして薩摩隼人はプロのレーシングライダーになった――
「始めるのは遅かったけど、辞めるのは早かったんですよ」と自嘲気味に男は笑った。都会でひと旗揚げようとF1ドライバーを目指したその男は、まずは初期投資が少ない二輪から始めて四輪に転向する腹づもりだった。だが、二輪レースで頭角を現すとそのまま世界選手権に連れ出されてしまう。はた目には順風満帆にエリート街道を突き進んでいるように映っていたかもしれないが、男はある日突然レースを辞めてしまう――。レースに全身全霊を傾けながら挑み続けた男の半生が、いま解き明かされる。
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■八代俊二
1960年、鹿児島県生まれ。’81年からロードレース活動を開始。’82年にモリワキ入りし、その年の日本GPフォーミュラ3クラスで優勝する。’83年は国際B級ライダーながらも、国際A級と混走したスーパー1000クラスでタイトル獲得。A級に昇格した’84年も連覇した。’86年からは500㏄クラスに転向。同年、全日本で500初優勝を飾ると、シーズン途中から戦いの場を世界グランプリに移した。’87年からはHRC契約のファクトリーライダーとなり、ロスマンズホンダの一員として世界を転戦。同年ランキング9位。’88年は13位。’89年からは全日本に戻り、’90年に引退した。現在はモーターサイクルジャーナリストとして雑誌やテレビなど幅広い分野で活躍している。