HPDホンダ・パフォーマンス・デベロップメントが、2022年にIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスを戦っていたウェイン・テイラー・レーシング(WTR)の10号車アキュラARX-05をオークションに出品している。近代的なプロトタイプ・レーシングカーが、このような形で売りに出されるのは珍しい。
2022年のDPiクラスで4勝を挙げてランキング2位となったこの車両は、現在ウェブサイト『Bring A Trailer』上にて競売にかけられており、売り手の名前としてHPDの名が記載されている。
DPi規定に基づき製作されたこの車両は、HPD製のエンジンを搭載した状態で売りに出される最初のレーシングカーとみられる。
日本時間19日朝の時点で、入札額は38万8000ドル(約5288万円)となっており、残りの競売期間は5日と表示されてる。
オレカLMP2をベースとするシャシーナンバー『007』のこの個体は、2021年12月にWTRによって組み立てられ、コニカミノルタのカラーリングをまとって2022年のウェザーテック・スポーツカー選手権にフル参戦した。
そしてウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ、ミド・オハイオ、ワトキンス・グレン・インターナショナル、ロード・アメリカにおいて、リッキー・テイラー/フィリペ・アルバカーキが勝利を収めている。
Bring A Trailerに掲載されている情報によれば、シーズン中に1万1000マイル(1万7703km)を走行したとのことだ。
IMSAの最高峰クラスは2022年シーズンまでDPi規定の車両により争われていたが、2023年からはLMDh規定(およびル・マン・ハイパーカー規定)で争われる『GTP』クラスへと生まれ変わる。
WTR、および同じくアキュラのファクトリーチームであるメイヤー・シャンク・レーシングは、2023年1月のデイトナ24時間に、新型LMDh車両『アキュラARX-06』をデビューさせる予定だ。