仮称HTCRとして導入予定の共通ハイブリッド機構は2024年に延期。規格の“持続可能性”が課題に

 TCR規定ツーリングカーを統括するWSCグループは、2023年から予定していた共通ハイブリッド機構の導入を2024年まで延期すると発表し、理由として「世界的なツーリングカー競技のフォーマット変更」を挙げている。

 イタリアを拠点にWTCR世界ツーリングカー・カップにも参戦したロメオ・フェラーリの支援協力も得て、広範なテストプログラムを通じた技術開発が続けられてきた仮称“HTCR”と呼ばれる同システムは、2022年末の段階でほぼ完成の状態まで仕上げられており、メーカーやプロモーターからも強い関心を呼び起こす起爆剤になることが期待されていた。

『TCRワールド・ランキング』が日本から世界への扉に。TCRJ参戦のBRP奥村浩一代表に聞くその魅力

 11月28日、ツーリングカー規定のTCRを管理するWSCグループは、WTCR世界ツーリングカーカップに代わる新たなシリーズとして、『TCRワールドツアー』を発表し、同時に新たなコンセプトとして、世界中のTCRシリーズに参加するドライバーの結果をポイント化する『TCRワールド・ランキング』を立ち上げた。このシステムは、最終的に世界への扉を開くチャンスにも繋がっており、日本で開催されているTCRジャパンシリーズに参戦するチームにとってもチャンスと言えるシステムだ。その新たな仕組みの魅力を、TCRジャパンシリーズでクプラTCR、アウディRS3 LMS TCRを走らせるバースレーシングプロジェクト(BRP)の奥村浩一代表に聞いた。