2023年F1エントリーリスト発表。ホンダの名前がF1に復活、レッドブル・グループのエンジン名が『ホンダRBPT』に

 FIAが、12月15日、2023年F1エントリーリストを発表した。ルーキー3人が加わったほか、いくつかの登録名に変更がなされており、レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリのエンジン製造者は『ホンダRBPT』に変更され、ホンダの名前がF1に正式に戻ってくることが明らかになった。

 2022年のレッドブルおよびアルファタウリのエンジン製造者名は『レッドブル・パワートレインズ』だったが、15日にFIAが発表した2023年エントリーリストでは、『ホンダRBPT』に変更されていた。ホンダは2021年末でF1活動を終了したが、その後もホンダ・レーシング(HRC)がレッドブルが立ち上げたパワーユニット(PU)部門、レッドブル・パワートレインズ(RBPT)への技術支援を継続し、その契約は2025年末まで結ばれている。

F1公認アーケードゲームを楽しめる『F1 Arcade』一号店がロンドンにオープン

 F1は長年、ロンドンでレースを開催するという野望を抱いてきた。イギリスの首都で近い将来にグランプリが開催されることはなさそうだが、セントポール大聖堂のそばに、F1アーケードゲームを楽しめるF1公認の『F1 Arcade』が12月12日に正式にオープンした。

 セントポール大聖堂に隣接するショッピングセンター『1 New Change』内に位置する『F1 Arcade』には、最新技術を駆使したF1シミュレーター60台が置かれ、ファンはレースの興奮を味わえる他、40フィート(約12m)の長さのあるバーでカクテルを飲みながらくつろいだり、さまざまなF1開催地の食べ物を提供するレストランで家族で食事を楽しむこともできる。

F1スペインGPの舞台カタロニア・サーキット、最終シケインを除去したレイアウトでライセンス取得へ。バトル促進が目的

 スペインのバルセロナ-カタロニア・サーキットは、ターン14から15のシケインを取り除いた新レイアウトで、F1レースを開催するために必要なFIAグレード1ライセンスを取得することを考えている。

 カタロニア・サーキットは1991年からF1スペインGPを開催している。2007年に、安全上の理由で、ターン14から15のシケインが設置された。それ以前にはラップ終盤に高速コーナーふたつを経てストレートへとつながるレイアウトだった。

F1史上まれにみるチーム体制リシャッフル。フェラーリ、ザウバー、マクラーレンの新首脳がチームにもたらす効果を探る

 12月12日から13日にかけて、約18時間のなかで、F1チームの40パーセントのチームプリンシパルの変更が発表された。ウイリアムズ、ザウバー/アルファロメオ、フェラーリ、マクラーレンが立て続けに代表の人事について公表したのだ。これほど短時間に多数のチームのトップの移籍が発表されたのは、前例のないことだ。

 フェラーリはフレデリック・バスール、マクラーレンはアンドレア・ステラをそれぞれチーム代表に任命、ザウバーはCEOとしてアンドレアス・ザイドルを起用、ウイリアムズは代表を務めたヨースト・カピートの離脱を発表した。これら4チームには、体制変更によりしばらくは日々のチーム運営にネガティブな影響が出ると考えられ、そういう面では残りの6チームの方が2023年への準備を有利に進めることができるだろう。しかし、長期的に見るとトップ交代を行った4チームにはポジティブな効果が表れてくることが期待される。

メルセデスF1加入1年目のラッセルの仕事ぶりにチームが感心「年間を通じてレースペースが圧倒的だった」

 メルセデスF1は2022年シーズンの総括を行うにあたって、ジョージ・ラッセルの成績を評価し、ラッセルが与えられた課題をすべてクリアして「素晴らしい働きをしてくれた」と称えている。

 ラッセルはウイリアムズに3年間在籍したのち2022年にメルセデスに移籍したが、輝かしい実績を誇るチームメイトのルイス・ハミルトンとすぐに肩を並べる働きぶりを示した。しかし才能溢れる24歳のラッセルにとって、必ずしも順風満帆の船出とは言えなかった。彼もルイス・ハミルトン同様、メルセデスの複雑なW13が抱える技術的な問題によって出遅れを余儀なくされた。

相模原市、角田裕毅を『相模原市ホームタウンアスリート』に認定。12月29日に認定式を実施

 12月13日、相模原市は同市緑区出身のF1ドライバー角田裕毅を『相模原市ホームタウンアスリート』に認定したことを発表した。また、12月29日には相模原市役所本庁舎本館1階ロビーにて角田も出席する認定式が行われ、135席程度の一般観覧席が設けられる。

獲得ポイント数に応じて変動するF1のエントリー料。レッドブルF1は2023年に向け約8億4300万円を支払いへ

 レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1で世界チャンピオンになればそれなりの代償を求められることを知っている。しかしそんな彼でも、2023年シーズンのF1参戦にあたってレッドブルがFIAに支払わなければならない額を目にしたとき、驚かずにはいられなかった。

 2022年のレッドブルは絶好調で、コンストラクターズタイトルとドライバーズタイトルの両方を獲得した。マックス・フェルスタッペンは前人未踏のシーズン15勝を達成し、チームメイトのセルジオ・ペレスは自らの優勝記録に2勝を加えた。

「F1では適正な管理が機能しなければならない」とFIA会長。一方で組織内に“大きな課題“があることも認める

 FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、モータースポーツの統治機関を率いた最初の年を振り返り、F1は混乱に陥らないようにするために厳格な管理が必要だと警告した。

 この数カ月、レース運営や現在のF1のレギュレーションの全体的な管理について多くの論争が起きており、FIAは批判にさらされてきた。2021年シーズンの最終戦アブダビGPは、レースコントロールの刷新とレースディレクターのマイケル・マシの辞任につながった。それでも2022年には、さらに疑わしい状況がモナコ、イタリア、鈴鹿で発生することになった。

ホンダのF1プランを注視する既存マニュファクチャラーたち。レッドブルの不当なアドバンテージを警戒

 12月12日に行われた2023年ホンダモータースポーツ活動計画発表会の場で、ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長が、2026年からスタートする新たなF1テクニカルレギュレーションの時代に向けて、パワーユニット・マニュファクチャラーとしてFIAへの登録を行ったことを明かした。F1に参戦することを決定したわけではないと渡辺社長は述べているものの、ホンダがもしも2026年以降もレッドブルの技術パートナーとしてF1に関わり続けるのであれば、レッドブル・パワートレインズが新規参入者としての優遇措置を受けるのは不当であると既存マニュファクチャラーらは考えており、これに関する対策を講じようとしている。