バトンがいよいよ初走行、ヘッドライトも装着へ。ル・マン特別参戦の改造版NASCARカマロ、耐久テストを強化

『NASCARガレージ56プロジェクト』は、2023年のル・マン24時間レースに特別枠から参戦予定の改造版のNASCAR“Next-Gen”車両『シボレー・カマロZL1』の耐久テストを強化していくと表明した。

 ヘンドリック・モータースポーツが主導するこのプロジェクトは今週、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイにて、水曜日の12時間連続走行を含む2日間のテストセッションを行う。

 1月28日にこのプログラムに加わることが発表された、2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンも、このデイトナでのテストで初めてカマロZL1を走らせる。ル・マンでのチームメイトとなるジミー・ジョンソン、マイク・ロッケンフェラーもテストに出席するほか、リザーブドライバーを務めるコルベット・レーシングのジョーダン・テイラーもテストに加わる。

■すでに3200kmを走行。NASCARにはない悪天候で得たものも

ジェンソン・バトン、NASCAR車両でル・マン24時間参戦へ! ガレージ56枠で100周年大会出場を目指す

 ジミー・ジョンソン、マイク・ロッケンフェラー、ジェンソン・バトンが、ヘンドリック・モータースポーツがオペレートするNASCARガレージ56プロジェクトのドライバーとして、2023年のル・マン24時間レースへの参戦を目指すことが発表された。“オールスター”トリオは、6月10〜11日にかけて開催されるフランスの耐久クラシックレースの100周年記念大会に設けられる特別参戦枠『ガレージ56』に、改造版“Next Gen”車両のシボレー・カマロZL1で参戦する予定だ。

 このプロジェクトは、ヘンドリック、NASCAR、IMSA、グッドイヤーのコラボレーションとして、2022年のセブリング12時間レースで発表されていたもの。1月28日、彼らはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦が開催されているデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで記者会見を開き、このドライバーラインアップを発表した。

フェラーリ、ポルシェ、BMWなどが新規参戦。2023年、耐久レースは黄金時代に突入【WEC/IMSA最新状況まとめ】

 2023年は世界三大レースのひとつであるル・マン24時間レースの100周年大会が開催されるメモリアルイヤーだ。同時に耐久の雄ポルシェ、かつてル・マンを席巻したフェラーリ、北米選手権からグローバルシリーズに進出するキャデラックなどの自動車メーカーが、ル・マン/WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに新型マシンを投入することから、プロトタイプレースにおける“黄金時代”の再来を予感させる年でもある。

 また、アメリカを中心に開催されているIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では、WEC/ル・マンにも出場可能なLMDhという新しい車両規則が導入される。2022年のIMSA最高峰クラスには、アキュラとキャデラックが参加していたが、新シーズンはここにポルシェとBMWが加わり一層激しい戦いが繰り広げられることになる。本稿はそんな2023年のプロトタイプカー事情をまとめたもの。今月28~29日に開催されるIMSA第1戦デイトナ24時間レースや、3月にセブリングで行われるWEC開幕戦を迎えるにあたって事前情報の整理に役立ててほしい。

100周年大会は記念祝典も多数。2023年ル・マン24時間のレースウイーク・スケジュールが決定

 2023年、第1回大会の開催から数えて100年を迎えるル・マン24時間レース。WEC世界耐久選手権の第4戦として、6月10〜11日に決勝レースが開催されることはすでに発表されていたが、ACOフランス西部自動車クラブは12月14日、そのレースウイークのスケジュールを発表した。