F1はドライバーズ選手権の意味合いが強いが、参加チームが『コンストラクター』となって独自にマシンを開発して参戦しなければならない。ここが他のカテゴリーと大きく違う。F1はドライバーの戦いであると同時に技術の戦いでもある所以だ。
ただ、これがF1をある意味“特異”なカテゴリーにしてしまっているとも言える。資金力と技術力が優れたチームが必然的に高いポテンシャルのマシンを生み出しやすい傾向にある、一種の『パワーバランスの偏り』だ。2010年以降のドライバーズチャンピオン輩出チームを見れば、レッドブルとメルセデスの2チームだけなのだからそれは顕著に現れている。(2010年からレッドブルの4連覇、2014年からメルセデスの8連覇、2021年から再びレッドブルが連覇中……)。これより前の時代を見ると、長くフェラーリ、マクラーレン、ウイリアムズ以外にチャンスはなかった(たまに英・エンストンに拠点を置くチームが割り込むこともあったが)。