WECの2023年暫定エントリーリストが公開。LMDhの参加によりハイパーカーは計13台に

 1月11日、WEC世界耐久選手権は同日付けで2023年シーズンの暫定年間エントリーリストを公開した。100周年を迎えるル・マン24時間レースを含めて全7戦が行われる“シーズン11”には、3つのクラスから都合38台が出場予定だ。

 2012年の現行シリーズ発足以来、WECはふたつのプロトタイプカテゴリーと、同じくふたつのGTカテゴリーの計4クラスが存在していた。しかし2022年限りでLM-GTEプロクラスが消滅したことにより新シーズンは、ハイパーカー、LMP2、LMGTEアマの3クラスでバトルが繰り広げられることになる。

フェラーリ、ポルシェ、BMWなどが新規参戦。2023年、耐久レースは黄金時代に突入【WEC/IMSA最新状況まとめ】

 2023年は世界三大レースのひとつであるル・マン24時間レースの100周年大会が開催されるメモリアルイヤーだ。同時に耐久の雄ポルシェ、かつてル・マンを席巻したフェラーリ、北米選手権からグローバルシリーズに進出するキャデラックなどの自動車メーカーが、ル・マン/WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに新型マシンを投入することから、プロトタイプレースにおける“黄金時代”の再来を予感させる年でもある。

 また、アメリカを中心に開催されているIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では、WEC/ル・マンにも出場可能なLMDhという新しい車両規則が導入される。2022年のIMSA最高峰クラスには、アキュラとキャデラックが参加していたが、新シーズンはここにポルシェとBMWが加わり一層激しい戦いが繰り広げられることになる。本稿はそんな2023年のプロトタイプカー事情をまとめたもの。今月28~29日に開催されるIMSA第1戦デイトナ24時間レースや、3月にセブリングで行われるWEC開幕戦を迎えるにあたって事前情報の整理に役立ててほしい。

2023年のWECハイパーカー復帰を目指すグリッケンハウス、ル・マンの参加を明言も開幕戦出場は未確定

 グリッケンハウス・レーシングは、2023年のWEC世界耐久選手権にシングルカー体制で参戦し、ハイパーカークラスに復帰することを目指している。

 ジム・グリッケンハウスはSportscar365に対し、彼の名を冠したチームが、7月のモンツァ6時間レースでリタイアして以来、シリーズに出場していない『グリッケンハウス007 LMH』のレース復帰を計画していることを認めた。