2022年WTCR世界ツーリングカー・カップ第7戦を前に、ディフェンディングチャンピオンとしてシーズンを戦いながら「コントロールタイヤに関する安全性の懸念が継続している」として「WTCRプログラムの即時中止」と電撃的な撤退をアナウンスしていたリンク&コー・シアン・レーシングが、WTCR後継として今季2023年より創設されるTCRワールドツアーへの参戦を正式に表明。スウェーデンを拠点とする強豪チームは、ここまでBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)に苦しんできたリンク&コー03 TCRの4台体制で挑むことを明らかにした。
2022年5月に開催されたドイツ・ニュルブルクリンクでの第2戦に端を発した同問題は、ノルドシュライフェで走行を開始したホンダやリンク&コー陣営を中心に、タイヤの予期せぬパンクや層間剥離のような症状が頻発し、予選までを実施した段階でレース開催自体がキャンセルされる緊急事態となった。