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 1月29日、群馬県前橋市のGT-R専門店であるクラフトスポーツは、自社のYoutube動画のなかで、2022年シーズンをもってスーパーGTのスポンサー、レース活動を終えると発表した。

 ニッサンGT-R/スカイラインGT-Rの専門店であるクラフトスポーツは、2014年にMOTUL AUTECH GT-Rのスポンサーとしてリヤウイングにロゴを入れてから長年スーパーGTに携わってきた。2016年からはMOTUL AUTECH GT-Rに加え、S Road CRAFTSPORTS GT-Rをサポート。2018年にNDDP RACINGがGT500クラスに参戦してからは、3号車のメインスポンサーとなりCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rとして参戦してきた。

 そんなクラフトスポーツだが、2022年限りでスーパーGTでのスポンサー、レース活動を終えることになった。これは1月29日にクラフトスポーツが公開した自社Youtube動画のなかで明らかにされたもの。「スーパーGTの世界は本当にエキサイティングで、こういう世界があるのかと本当に驚きました」と振り返ったのは、クラフトスポーツを運営する高崎自動車販売株式会社の古澤保彦社長。

 古澤社長が、2022年からニッサンのGT500車両がZ GT500となると聞いたのは2021年第5戦SUGO。「GT-R専門店でZはどうかな?」とスポンサードを終えることを考えたというが、ギリギリになって「1年間やってみませんか」とNISMOから相談があったと明かした。「押しに押されまして(笑)」と継続を決断したのだという。

 こうして2022年もCRAFTSPORTS MOTUL Zのスポンサードを継続したが、これまで9年間戦ってきたレースのなかで、最も印象に残っているのは、2022年第2戦富士だという。トップ争いのなかで高星明誠駆るCRAFTSPORTS MOTUL Zがストレートで激しくクラッシュしてしまったが、古澤社長が若い頃好きだったF1で、アイルトン・セナがイモラで亡くなったクラッシュと重なり「ドライバーは大丈夫かと本当に心配した」という。

 その後高星が無事に脱出し「良かったな、と本当にそれだけで。レースの勝ち負けもあるかもしれませんが、ドライバーの安全、部品が飛んだのでお客さまが怪我をしていないかとドキドキしました」と古澤社長は振り返った。

 ラストイヤーとなった2022年について「走らせる覚悟をもってやっていただいた一年というのは、感謝でしかないですね」と古澤社長。動画内では、9年間の活動で印象に残ったドライバーや、「今でもいちばん印象深い光景」という日産応援団との思い出を振り返った。

 ニッサン/NMCは2月19日にモータースポーツ・ファンイベントを開催する予定で、このイベントでは例年車名やカラーリングも明らかにされている。ここでどんな発表がされるのか注目だろう。

2022スーパーGT第5戦鈴鹿 優勝を飾ったCRAFTSPORTS MOTUL Zの千代勝正と高星明誠
2022スーパーGT第5戦鈴鹿 優勝を飾ったCRAFTSPORTS MOTUL Zの千代勝正と高星明誠
2016年のS Road CRAFTSPORTS GT-R
2016年のS Road CRAFTSPORTS GT-R
2020年のCRAFTSPORTS MOTUL GT-R
2020年のCRAFTSPORTS MOTUL GT-R