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<p>マーベル社長の語る「映画館がなくならない理由」 ─ 「サッカーもテレビ観戦できるのに、雨が降ってもみんなスタジアムに行くだろう」 | THE RIVER</p><p>マーベル社長語る 映画館がなくならない理由 「サッカーの試合はTV観戦できるのに、今も何万という人が、凍える寒さでも、雨でも、毎週末スタジアムに詰めかける。車を運転し、駐車場に止め、ビールやホットドッグに浪費する。なぜなら人間には共有体験が必要だからだ」</p><p>その通り</p><p>によると北米での2022年公開作品すべての累計興収は、コロナ前(2019年)対比で未だ33%減となっている。 2020年当時、業界にはもっと悲壮感が漂っていた。ステイホームのお供として動画ストリーミングサービスの普及が加速し、「このまま劇場文化は潰えてしまうのではないか」という焦燥感があった。飛ぶ鳥を落とす勢いのマーベル・スタジオ社長 も、そう危惧した一人だったようだ。米Podcast番組で、こんなことを語っている。 「名前は言いませんけど、ある方たちとZoomで話をしていたときに、“この状況はなくなるんだろうか?映画ビジネスはなくなってしまうんだろうか?”と相談したことがあったんです。 すると、とても賢い方がこう言ったんです。“そんなことはない。でも(元どおりになるのに)数年はかかるだろう”と。その方は、3年はかかるっていうんですね。で、この話をしてから、実際にもうすぐ3年が経ちます。状況が良くなるまで3年かかるって言われて、私は“それはひどいな。半年くらいで良くなってほしい”と思ったものですが、全くあの賢い方の言う通りだったってことですね。」 新型コロナの世界的な感染拡大が始まってから間もなく3年が経つ。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』コロナ禍以降初めての累計興収20億ドル達成が象徴するように、映画興行はようやく本格的に再生を始めている。ファイギが話した賢人の予見した通りだ。 「それから、その方はこんなことも言っていました」とファイギは続ける。 「僕はスポーツ愛好家ではないですけれど、その方は“サッカーの試合なんて誰でもテレビで観戦できるはずのに、何百、何千、何万という人が、たとえ凍えるように寒くても、雨が降ろうとも、いまだに毎週末スタジアムに詰めかけるだろう。たくさんの人たちが、車を運転して、駐車場に止めて、ビールやホットドッグにお金を使いすぎてさ。なぜなら、その共有体験っていうのが、人間には必要なものだからだよ”とも言いました。 そういうわけで、私の今後への見通しはとても明るいです。もちろん、たくさんの変化や混乱はあると思います。それでも、人は映画館にいたいし、泣きたいし、歓声を送りたいし、みんなで笑いたい。このホリデーシーズンにはそういうものが見られましたし、新年も、それがどんどん続いて、大きくなっていけばいいなと思います。信じられないことに、“劇場の凋落”についての評論を見たことがあって、“ハイハイ、またこんなこと言ってるのか”と思ったんですが、よく見たら1928年7月のVariety誌の記事でしたよ」。 パンデミックによる世界的な自粛期間中、多くの映画人が劇場の必要性を唱えた。例えばスティーブン・スピルバーグは次のように</p>