2度のF1世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、コース上でもプライベートジェットで飛行中のときも、F1に全力を注いでいる。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、フェルスタッペンが彼のプライベートジェットのダッソー・ファルコン900EXのキャビンスペースに、シミュレーターを設置しようとしていると明かした。
チーム・レッドラインとともに仮想空間で戦う、熱心なトップレベルのシムレーサーであるフェルスタッペンは、レースをしていないときは自宅のシミュレーターで多くの時間を過ごしている。
「本人に聞く必要があるかもしれないが、彼のシミュレーターは家のなかでも神聖な空間のようで、誰も手を触れることができない」とチーム・レッドラインのディレクターを務めるアツェ・ケルコフは明かした。
「それは彼のもので、家に帰ったらそこが彼のジムとなる」
確かに新たなコースに向けた準備であれ、レースウイークを前に調子を上げることであれ、単にレースの間の気晴らしをするのであれ、シミュレーターはフェルスタッペンの生活にとって有用なツールだろう。そして彼はまもなく、大西洋を超えて空を移動する時間を最大限に活用することになる。
「彼はプライベートジェットを改造して、今後はシミュレーターを載せて飛行できるようにした」とマルコは『Sport1』に語った。
「だがそれもいいことだろう。マックスにはこの気晴らしが必要だからだ。とにかく、彼が2回タイトルを獲得したということは、彼にとってシミュレーターが害になっていないということだ」
ほとんどのF1ドライバーが、チームと契約しているGlobeAir、VistaJet、EMCJetなどのチャーター会社を通じてプライベートジェットを多用しているが、フェルスタッペンはグリッド上で唯一人、自分のプライベートジェットを所有していることで知られている。フェルスタッペンは15年前のファルコン900EXを2020年に中古市場で手に入れた。機体はマットなダークグレーで、フェルスタッペンのロゴをあしらったオレンジのグラフィックで彩られている。
シミュレーターを機体に載せることで、フェルスタッペンは座席をいくつか取り外さなければならないだろう。つまりデイビッド・クルサードや何人かの人々は、日曜日の夜にモナコに戻るのに、他のフライトを探す必要があるかもしれない。
一方でルイス・ハミルトン(メルセデス)は、二酸化炭素排出量を削減しようと、キャンディレッド色のボンバルディア・チャレンジャー605を数年前に手放している。