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 1月29日、2022/2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の第3戦ディルイーヤE-Prixがサウジアラビアで開催され、パスカル・ウェーレイン(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)が2連勝を飾った。2位はジェイク・デニス(アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE)、3位はレネ・ラスト(ネオム・マクラーレン・フォーミュラEチーム)という表彰台になっている。

 新型“Gen3”シャシーおよびハンコックタイヤが導入され、1月15日に開幕を迎えたフォーミュラEシーズン9。迎えた第2ラウンドはサウジアラビア・ディルイーヤでのダブルヘッダーとなり、前日に行われた第2戦はウェーレインが9番グリットから逆転優勝を飾った。

 続く1月29日には第3戦の予選が行われ、今季シーズン9から参戦を開始したネオム・マクラーレン・フォーミュラEチームのルーキー、ジェイク・ヒューズが3戦目でポールポジションを獲得。チームメイトのレネ・ラストも3番手となり、ニッサン・パワートレインを搭載するマクラーレンが速さを披露する。

 決勝レースは第2戦同様に39周で争われる。そのスタートでは2番グリッドのミッチ・エバンス(ジャガーTCSレーシング)がホールショットを決め、いきなりヒューズからトップの座を奪う。マクラーレンの2台は2-3につけるなか、背後には前日のウイナーであるウェーレインが続く。

2022/23フォーミュラE第3戦ディルイーヤE-Prixの決勝スタートでトップに立ったミッチ・エバンス(ジャガーTCSレーシング)
2022/23フォーミュラE第3戦ディルイーヤE-Prixの決勝スタートでトップに立ったミッチ・エバンス(ジャガーTCSレーシング)

 序盤は大きな順位変動やアクシデントが起きずにレースは進んでいき、9周目にはトップのエバンスが上位勢のなかでいち早くターン19のアウト側に設けられたアタックモードのアクティベートゾーンに進む。その直後にはマクラーレンの2台もアタックモードを使用し、ここでラストが隊列の先頭に立つ。

 ポールスタートから3番手に後退したヒューズは、4番手のウェーレインにオーバーテイクを許しポジションを下げる。勢いに乗るウェーレインはエネルギー残量のアドバンテージも活かし、前をいくエバンスに襲いかかると、13周目のターン18でインに入り2番手に順位を上げる。

 その後17周目にはラストが2度目のアタックモードを使用するためにレコードラインを外れてアクティベートゾーンに進み、これでウェーレインが第2戦と同じくトップに立ってリードを広げていく展開に。

 さらにその後方では前日2位のジェイク・デニス(アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE)がヒューズ、エバンスを立て続けにオーバーテイクして3番手に上がってくると、24周目のターン18進入でラストもかわして2番手に浮上する。

 トップ2が前日の第2戦と同じ布陣になるなか、27周目にニコ・ミューラー(ABTクプラフォーミュラEチーム)がターン18でクラッシュを喫してしまい、この日初のセーフティカー(SC)が導入された。

 ミューラーのマシン回収完了後、30周目にSC解除となりレースはリスタート。SC導入分のアディショナルラップ1周の追加が発表されるも、トップのウェーレインは盤石の走りを披露して2連勝のトップチェッカーを受けた。

 2位にはデニスが続き、3位には終盤にバードとのテール・トゥ・ノーズバトルを制したラストが入り、今季シーズン9から参戦を開始したマクラーレンが3戦目にして初の表彰台を獲得した。4位には惜しくも表彰台に届かなかったバード、マクラーレンのルーキーであるヒューズは5位となった。そしてニッサン・フォーミュラEチームのサッシャ・フェネストラズが8位でポイントを獲得している。

パスカル・ウェーレイン(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)
パスカル・ウェーレイン(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)
2022/23フォーミュラE第3戦ディルイーヤE-Prixの決勝グリッドについたマシンたち
2022/23フォーミュラE第3戦ディルイーヤE-Prixの決勝グリッドについたマシンたち