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肌寒い風が吹く神宮球場に緊張感が漂っていた。昨年11月13日、秋季都高校野球大会の決勝。九回表、東海大菅生は夏の東東京大会を制した二松学舎大付に6点をリードしていたが、連打と四球で1死満塁と大きなピンチを迎えていた。 マウンドの日当(ひなた)直喜(2年)は目を閉じて自分に言い聞かせた。「…