2023年のWEC世界耐久選手権にデビューする新型ル・マン・ハイパーカー『フェラーリ499P』が、開幕戦の地であるアメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで、2日間のテストを行った。
フェラーリは2022年夏のロールアウト以来、ヨーロッパで499Pのテストを行なってきた。今回テストが行われたセブリングは、飛行場跡地に位置し、路面がバンピーなことでも知られる。また、冬でも温暖なフロリダということで、かねてよりWECやル・マン24時間レースに参戦するマニュファクチャラーがウインターテストの地として積極的に活用してきたトラックだ。
フェラーリによれば、この1周約6kmのセブリングにおけるテストには、WECにエントリーする2台のドライバー全員が参加し、「マシンの信頼性を向上させるために、いくつかの解決策が試された」としている。
また、バンピーな路面ゆえ「強いストレスに対するサスペンションやシャシーの反応について、有益な情報も手にできた」という。
2023年シーズンのWECは3月、セブリングでの1000マイルレースで幕を開ける。フェラーリはここで、トヨタやプジョー、ポルシェ、キャデラックといった、ハイパーカークラスに参戦するライバルたちと初めて刃を交えることになる。
テストを終えたドライバーのアレッサンドロ・ピエール・グイディは、次のように語っている。
「レースデビューするサーキットで499Pをテストする機会を得たという意味で、セブリングでの走行は僕らにとってとても重要なものだった」
「このサーキットでのドライビングは、本当に楽しかった。この2日間のフィードバックはポジティブなもので、1000マイルレースで重要なものとなる経験を積むことができたし、何よりも僕らのライバルと比べたときの正確なタイム差を知ることができた」
「さらなる改善のためにやるべきことはまだたくさんあるが、進むべき方向は分かっているよ」