トム クルーズのブガッティ ヴェイロン: だから、トム クルーズはブガッティのブラックリストに載っているのだ。ブガッティは、ロールス・ロイスやフェラーリなどの高級ブランドと同じように、自ら顧客を選ぶ。その理由は、15年以上前に起きたある事件だ。
ブガッティは、世界で最も高級な自動車ブランドのひとつとされている。フランスのハイパースポーツカーは、アルザスの自動車メーカーが自ら顧客を選別するほどで、報道によれば、ブガッティを(もう)買うことができない人々のブラックリストさえ保管しているという。
ボクシングのフロイド メイウェザー、元F1世界チャンピオンのジェンソン バトン、Xファクターのクリエイターであるサイモン コーウェルなど、意外にも著名な人物が名を連ねているのだ。しかし、彼ら全員のブガッティ禁止令は、すでに手に入れた高貴な車をある時期に転売したことと関係があり、フランス人にはまったく評判がよくなかったが、そのトップは、いまだにブガッティをガレージに置いている男、トム クルーズである。
助手席のドアで失敗したトム クルーズ
ハリウッドの大スターは、2005年に1001馬力のブガッティ ヴェイロンを100万ドル(約1億3千万円)以上で購入し、映画『ミッション:インポッシブル3』のプレミアで誇らしげに見せようとした。
クルーズはスタントをすべて自分でやることで知られているが、その時はレッドカーペットで恥ずかしい失態を犯してしまった。現在60歳の彼は、同伴者のために助手席のドアを開けようとしたところ、この万能アクションスターは見事に失敗。クルーズはヴェイロンのドアを開けるのに苦戦し、元妻のケイティ ホームズがようやく降りられるまでに1分以上かかってしまったのだ。
もちろん、集まった多くのパパラッチ、カメラマン、報道陣の目を楽しませてくれた。クルーズはその後、多くの嘲笑を我慢しなければならなかったし、ファンも不思議な光景に笑っていたが、ブガッティはこの行動を全く面白く思わず、PRの失敗=ブランドイメージの低下と考えたのである。それ以来、「トップガン」のスターは、フランスの高級ブランドではペルソナ ノン グラータ(好ましからざる人物)と見なされている。
トム・クルーズがブガッティ・ヴェイロンで起こした珍妙な災難
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クルーズのカーコレクションにはすべてが揃っている
クルマ大好きセレブの一人、トム クルーズは、フォード マスタング サリーンS281、ポルシェ911、ビュイック ロードマスター、シボレー コルベットC1など、さまざまな車種をコレクションしている。
いくらブガッティとは言え、転売に対する影響力は限られているが、潜在的な売り手は、フランス人の厳格なブラック リストを考慮して、1 つのことを認識しておく必要がある。ブガッティを転売することは良い考えではない。
Text: Jan Götze
Photo: autobild.de