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身近なことはかえって気づきにくい。〈灯台もと暗し〉のたとえは、井原西鶴の「世間胸算用」が出どころと知って驚いた、と作家の半藤一利さんはエッセー集「歴史のくずかご」(文春文庫)に書き留めている▲「灯台」とは岬に立つ塔ではなくて、ろうそくで室内を照らす燭台(しょくだい)をいう。周りを…